日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-RE 応用地質学・資源エネルギー利用

[H-RE31_2AM2] 地球温暖化防止と地学(CO2貯留・利用,CO2-EOR,地球工学)

2014年5月2日(金) 11:00 〜 12:30 419 (4F)

コンビーナ:*小出 仁(産業技術総合研究所)、鹿園 直建(慶應義塾大学理工学部応用化学科)、當舎 利行(産業技術総合研究所)、薛 自求(財団法人 地球環境産業技術研究機構)、座長:薛 自求(財団法人 地球環境産業技術研究機構)

11:15 〜 11:30

[HRE31-07] Bio-CCSに関する総合的なリスク評価の取り組み(2)

*田中 敦子1坂本 靖英1東野 晴行1鈴村 昌弘1加野 友紀1眞弓 大介1西 祐司1中尾 信典1 (1.(独)産業技術総合研究所)

キーワード:CO2地中貯留, CCS, メタン細菌, フィージビリティスタディ, リスクアセスメント, メタンガス

CO2地中貯留(CCS)の重要な候補サイトの一つとなっている枯渇油ガス田には未回収の原油が半分以上残されており、原位置微生物の機能を活用して原油をメタンに変換できれば、新たなエネルギー資源の創出が可能となる。近年、眞弓らは、油ガス貯留層内の微生物によるメタン生成能力がCO2分圧の上昇によって活性化されることを見出した。これはCCSサイトにおける天然ガス資源の創成の可能性を示す発見と言える。将来的に地下環境における微生物活動を考慮した新たなCCS技術を確立するためには、メタン生産量やCO2固定量の定量的な評価手法の確立が課題となる。本研究は、CCSと微生物機能を融合したエネルギー生産技術のアウトプットの定量的な評価を行い、新技術の適用性と効果を評価する微生物?地質統合モデルを開発するもので、次の2つのサブテーマによって実施している。 1) CCSと微生物機能の働きの微生物学的な解明 2) CCSと微生物機能の融合効果の便益の評価本発表では、サブテーマ2)の、CCSプロセスにおける地層モデルの挙動とメタン産出についてのリスク評価を含む便益の分析についての見当の途中経過を発表する。