日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-SC 社会地球科学・社会都市システム

[H-SC25_30PO1] 人間環境と災害リスク

2014年4月30日(水) 18:15 〜 19:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*青木 賢人(金沢大学地域創造学類)、鈴木 康弘(名古屋大学)、小荒井 衛(国土地理院地理地殻活動研究センター地理情報解析研究室)、須貝 俊彦(東京大学大学院新領域創成科学研究科自然環境学専攻)、宇根 寛(国土地理院)、中村 洋一(宇都宮大学教育学部地学教室)、松本 淳(首都大学東京大学院都市環境科学研究科地理環境科学専攻)、後藤 真太郎(立正大学地球環境科学部環境システム学科)、原 慶太郎(東京情報大学総合情報学部)

18:15 〜 19:30

[HSC25-P03] 東京23区における降水変動の影響を考慮した水害リスク評価手法の開発

*平野 淳平1大楽 浩司1 (1.防災科学技術研究所)

キーワード:水害リスク, 降水変動, リスクカーブ, 東京都市圏

本研究では東京23区を対象として降水量頻度分布の変化が水害リスクに及ぼす影響
を水害リスクカーブにもとづいて定量的に評価することが可能な新たな水害リスク評価手法を開発することを目的として研究を行った。まず,東京23区において水害被害の頻度分布を日降水量頻度分布と関連付けて説明することが可能か否か明らかにするために,1976年~2008年において被害発生時と全期間の日降水量頻度分布の対応関係について検討した。その結果,両者の頻度分布はよく対応しており,基本的に水害被害の頻度分布を降水量頻度分布に関連付けて説明できることが明らかになった。その上で,水害頻度(F)と水害一件の平均被害額(D)の積から対象地域の年間被害額を算出するF-D法において水害頻度(F)を降水量頻度分布(P)に置換することによって年間被害額を推定すること
を試みた。本研究の結果,降水量頻度分布(P)を考慮に入れて東京23区における水害の年間被害額を
高い精度で推定できることが明らかになった。