18:15 〜 19:30
[HTT34-P02] 細密LiDAR DEMデータの平滑化処理の手法と効果について
キーワード:LiDAR DEM, マスムーブメント, ラプラシアン, 遷急線
昨年のJpGU大会 H-DS27セッションでは、「深層崩壊の発生場所予測のための小崖の抽出方法について」GIS上で自動処理によることは難しく、画像化の助けを借りて人がマニュアルで行うことが実際的である、と報告されている。このような小崖を形成する遷急線や遷緩線や谷線・尾根線などの線状地形要素は、単位斜面の境界線という意義だけでなく、マスムーブメントの形成過程を解読するための主要な地形要素の一つである。LiDAR DEMから得られるラプラシアン図はこの地形境界線を広域にわたって高精度に抽出することを容易にしている。しかし細密な DEMデータをそのまま用いた場合、地表面の微小な凹凸のノイズが求めようとする地形要素を埋没させることから、この地形要素抽出に適した DEMデータ処理手法に関する検討を行った。
このノイズ除去を目的としたDEMデータの平滑化処理は5グリッド以上の範囲で実施することによって小崖地形のような段差地形が鮮明に識別される。また平滑化範囲を拡大させるに伴い,斜面上のなだらかな尾根状地形や浅い陥没地形などのような波長の大きな凹凸の傾向が表現されてくる。しかし,1mDEMの平滑化なしでは一定の精度で可能であった段差地形量の定量的な評価は,平滑化範囲の拡大に伴い困難になる。ラプラシアン図は平滑化範囲が異なるにことによって,規模の異なる地形要素が抽出されるものであり,解析目的に応じた幾種類かの平滑化範囲を併用する手法が有効であると考えられる。
このノイズ除去を目的としたDEMデータの平滑化処理は5グリッド以上の範囲で実施することによって小崖地形のような段差地形が鮮明に識別される。また平滑化範囲を拡大させるに伴い,斜面上のなだらかな尾根状地形や浅い陥没地形などのような波長の大きな凹凸の傾向が表現されてくる。しかし,1mDEMの平滑化なしでは一定の精度で可能であった段差地形量の定量的な評価は,平滑化範囲の拡大に伴い困難になる。ラプラシアン図は平滑化範囲が異なるにことによって,規模の異なる地形要素が抽出されるものであり,解析目的に応じた幾種類かの平滑化範囲を併用する手法が有効であると考えられる。