日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT35_1PO1] 地球人間圏科学研究のための加速器質量分析技術の革新と応用

2014年5月1日(木) 18:15 〜 19:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*中村 俊夫(名古屋大学年代測定総合研究センター)、松崎 浩之(東京大学大学院工学系研究科)、笹 公和(筑波大学数理物質系)、永井 尚生(日本大学文理学部)、南 雅代(名古屋大学年代測定総合研究センター)

18:15 〜 19:30

[HTT35-P06] 韓国沿岸の完新統中の貝と植物の放射性炭素年代値の差異

*中西 利典1ホン ワン1ソン キソク1ソン キルホ1中島 礼2 (1.KIGAM、2.産総研)

キーワード:放射性炭素年代測定, 海洋貯留効果, 沿岸堆積物, 韓国

2009年以降,韓国地質資源研究院において韓国沿岸の放射性炭素海洋貯留効果を評価するための研究プロジェクトが実施されてきた.採取年代が特定されている西暦1950年以前の海洋試料が少ないので,この地域の放射性炭素海洋貯留効果の評価は難しかった.そこで,61本の堆積物コア試料を打撃式ボーリングコア採取器によって52地点から1m毎に採取した.採取地点はDaumやGoogleといったウェブサイトの空中写真の判読によって選定され,1918-1926年に作成された1/50000の地形図や古い空中写真も参考にされた.それぞれのコア試料の長さは最大で5mであり,すべての試料の全長は132mである.岩相や貝の群集組成の解析結果によって,同じ層準に含まれている貝と植物片が選定された.これらの試料は物理的と化学的に繰り返し洗浄され,KIGAMの自動グラファイト化装置によって還元され,KIGAMのAMSシステムによって放射性炭素年代値が測定された.この発表では韓国沿岸の放射性炭素海洋リザーバー効果の時空間的な多様性について報告します.