16:45 〜 17:00
[MAG38-P08_PG] 福島県浪江町で観測された大気放射能濃度と、エアロゾル組成との関係の推定
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:福島第一原発事故, 環境放射能
東京電力福島第一原子力発電所の事故によって、大量の放射性物質が環境中へ放出され土壌・植生に沈着した。今後の推移を理解するために、地表に沈着した放射性核種が今後どのように移行するかモデル等によって定量的に表すことが重要である。放射性セシウムの移行において、大気再飛散は無視できない役割を果たしている。しかし、そもそも再飛散する放射性セシウムの担体となるエアロゾルなどメカニズムの理解が不十分なため、定量化は進んでいない。
そこで、放射性セシウム濃度と各種エアロゾル濃度の変動を比較し相関を見るとともに、PMF法によって放射能濃度への寄与が大きい因子は何か調べ起源を推定した。PMF法は発生源となる因子数と観測データを与えることでその観測値の変動を説明するような因子のプロファイルと因子寄与を推定する多変量解析であり、指定するのは因子の数のみであるので想定していなかった起源の発見も期待できる。
福島第一原発から約30kmの地点にある浪江高校津島分校において7台のハイボリュームエアサンプラーで24時間ごとの大気サンプリングを行い、それによって1日分解能の大気放射能濃度を得る。同時に、大気サンプリングと同地点の観測小屋で黒色炭素エアロゾルおよび硫酸エアロゾルの濃度をそれぞれブラックカーボンモニタおよびサルフェートモニタによって連続的に測定しており、電子式低圧インパクタ(ELPI)によって粒子を荷電し、各ステージの電流を測定することでエアロゾルの粒径別の個数および質量を測定している。
また、ハイボリュームエアサンプラーおよびカスケードインパクタで捕集したフィルタ上のエアロゾルについてイオンクロマトグラフによる化学分析を行った。
今回は2013年3月と8月の春と夏のサンプルについての解析を行った結果を発表する。
謝辞:本研究は文部科学省科研費研究24110003「放射性物質の大気沈着・拡散過程および陸面相互作用の理解」の助成を受けたものです。サンプル採取から分析に至るまで協力して下さっている多くの方々に深く感謝申し上げます。
そこで、放射性セシウム濃度と各種エアロゾル濃度の変動を比較し相関を見るとともに、PMF法によって放射能濃度への寄与が大きい因子は何か調べ起源を推定した。PMF法は発生源となる因子数と観測データを与えることでその観測値の変動を説明するような因子のプロファイルと因子寄与を推定する多変量解析であり、指定するのは因子の数のみであるので想定していなかった起源の発見も期待できる。
福島第一原発から約30kmの地点にある浪江高校津島分校において7台のハイボリュームエアサンプラーで24時間ごとの大気サンプリングを行い、それによって1日分解能の大気放射能濃度を得る。同時に、大気サンプリングと同地点の観測小屋で黒色炭素エアロゾルおよび硫酸エアロゾルの濃度をそれぞれブラックカーボンモニタおよびサルフェートモニタによって連続的に測定しており、電子式低圧インパクタ(ELPI)によって粒子を荷電し、各ステージの電流を測定することでエアロゾルの粒径別の個数および質量を測定している。
また、ハイボリュームエアサンプラーおよびカスケードインパクタで捕集したフィルタ上のエアロゾルについてイオンクロマトグラフによる化学分析を行った。
今回は2013年3月と8月の春と夏のサンプルについての解析を行った結果を発表する。
謝辞:本研究は文部科学省科研費研究24110003「放射性物質の大気沈着・拡散過程および陸面相互作用の理解」の助成を受けたものです。サンプル採取から分析に至るまで協力して下さっている多くの方々に深く感謝申し上げます。