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[MGI37-01] NICTサイエンスクラウドのビッグデータ処理技術開発と運用
現在、多くの科学研究分野ではデータのほとんどがデジタル化され、その量および種類は大規模化の一途をたどっている。これからますます大規模化・複雑化するデータ指向型科学時代を踏まえて、ビッグデータ処理がより容易に、また一元的行うことができるクラウドシステムが求められている。NICTサイエンスクラウドは、地球惑星科学を含む様々な科学研究データおよびソーシャルデータのためのクラウドシステムである。NICTサイエンスクラウドでは(1)データ伝送・データ取集機能、(2)データ保存・データ管理機能、(3)データ処理・データ可視化機能の3つの柱(機能)から構成されている。それぞれの機能についての基盤技術を開発するだけではなく、複数の基盤技術を組み合わせることでシステム化を行うことができる。システムを実際に科学研究に応用・適用することで、様々な分野でのビッグデータ科学・データインテンシブ科学が可能となる。科学研究クラウドシステムは、単に計算機リソースやストレージを接続するだけでは機能しない。様々な科学研究で利活用できる一般的なインフラ整備が必要であるが、インフラは同時に各研究目的にカスタマイズできなくてはならない。NICTサイエンスクラウドは、約3年にわたり汎用性と特殊性の両方を満たすクラウドの構築と運用を行ってきた。本発表では、クラウド運用及びそれにかかわる技術を紹介する。また、NICTのリモートセンシング研究を題材として、サイエンスクラウド上で構築した実研究システムについて、ビッグデータ処理の視点から報告する。