[M-IS26_29AM1] 大気電気学

[MIS26-05] ロングリカバリーVLFイベントを発生させる雷放電の電気的特性

*山下 純平¹、芳原 容英¹ (1.電気通信大学大学院情報理工学研究科)

キーワード：ロングリカバリーイベント, 電離層擾乱, 落雷電荷モーメント, アーリー/ファストイベント, 雷放電

近年、VLF/LF帯標準電波を用いた強力な対地雷放電に伴う下部電離層擾乱現象の調査が精力的に行われている。対地雷放電は、Early/Fastイベントとして知られる、直接的な下部電離層の後、VLF/LF帯標準電波の受信信号に振幅、位相の顕著な時間変化を引き起こす。一般的に、Earlyイベントは約100秒後に変化した振幅や位相の値が元の値に回復するが、近年200秒から20分にも及ぶ長期の回復時間を有するロングリカバリーイベントが発見されたが、未だその発生機構の詳細は不明である。本研究では、電通大VLF/LF帯送信電波受信ネットワークにより、ロングリカバリーイベントを発生させる大地雷特性を落雷ピーク電流値及び国内ELF帯波形観測から導出される落雷電荷モーメントに注目し、一般的なEarlyイベントを引き起こす雷との比較を行い、その発生機構の解明に寄与する。