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[MIS27-P01] 低温熱水活動域におけるマンガン酸化物の沈着および吸着実験
キーワード:低温熱水活動, ベヨネース海丘, マンガン鉱物, ブーゼライト, トドロカイト, 吸着
伊豆・小笠原弧の火山フロントより西方約20kmに位置するベヨネース海丘において3回の潜水調査(2001年,2011年,2013年)が実施された.海山周辺の水深900m台での濁度異常,マンガン酸化物の局地的分布などが知られていた.直接の沈殿現象はまだ確認されていない.本研究では,産状観察・温度計測,沈着実験(2001年に設置,2013年に回収)を行った.XRDによる鉱物分析,FE-SEM/EDS,TEMによる化学分析,形状観察,ICP-AES/MS,U-Th年代分析(予定).沈着実験はプラ スチック・ガラス・セラミックスを海底に設置したもので,約12年間放置したのち,表面を観察,分析した.吸着実験は合成buseriteを曝露し,回収したものである.
その結果,異常のある水深帯の近傍で海山斜面の海底面にマンガン酸化物が付着し,その一部に設置した沈着容器にはサブミクロンサイズのマンガン酸化物の微小粒子が観察された.合成試料には多くの元素が吸着したことが示されたと同時に,その起源が通常の海水か,湧水かとの判断は困難であった.
その結果,異常のある水深帯の近傍で海山斜面の海底面にマンガン酸化物が付着し,その一部に設置した沈着容器にはサブミクロンサイズのマンガン酸化物の微小粒子が観察された.合成試料には多くの元素が吸着したことが示されたと同時に,その起源が通常の海水か,湧水かとの判断は困難であった.