17:15 〜 17:30
[MIS29-12] 地震先行的な電離圏異常現象検証のためのミッション解析
キーワード:地震, 電離圏先行現象, 超小型衛星
2011年マグニチュード9.0東北地方太平洋沖地震をはじめとする巨大地震を起因とした災害は現代社会においても人間の脅威であり,その減災は現代人類の大きな課題である。近年、多種多様な観測から多くの地震先行的な可能性を持つ異常現象が報告されている。しかし、これらは大地震の発生頻度等の問題から地上定点観測において統計的に検証することは非常に難しい。したがって本研究では超小型衛星を利用した観測による異常現象の統計的検証を目的とする。本研究では数多くの報告の中から精査を行い、地震予測に有望かつ衛星を利用した統計的検証に適した「VLF帯電磁波強度減少現象」の検証を行う。本現象は地震発生前の4時間以内、半径500km以内の範囲において上空の電離圏で観測されるVLF帯電磁波の強度が減少するというものである。これらの異常の範囲と強度減少量は地震のマグニチュードに依存するのではないかと考えられている。本発表では以上の現象を統計的に検証するための衛星のミッション設計を述べる。