18:15 〜 19:30
[MIS29-P05] MODISデータを利用した地震に関連する温度異常の検知
キーワード:MODIS, 地震, 温度異常, ラクイラ地震
地震活動に伴う災害の軽減が重要な課題であり、その監視・予測手法の開発が望まれている。そこで、本研究では、衛星リモートセンシングデータを利用した地震活動に伴うLST(Land Surface Temperature)の温度異常を検知することを試みた。
地震活動に伴う温度異常の監視については、人工衛星Aqua/Terraに搭載されているセンサMODISのL3 LST(Land Surface Temperature)データを用いて、地震プロセスと大気の温度異常の関係性を統計的に調査した。これまでの先行研究によって、いくつかの大規模な地震の数週間~数時間前に温度異常が生じていることが報告されている。本研究では、Lushan地震(China, 2013年4月20日)、L’Aquila地震(Italy, 2009年4月6日)、Wenchuan地震(China, 2008年5月12日)地震に関してLSTデータを時空間的に統計解析した。L’Aquila地震に関しては、地震の8日前に顕著な温度異常が震央付近(半径100㎞以内)に表れていることが確認できた(Terra-MODIS)。その4時間後に観測されたAqua-Terraのデータによる解析でも温度異常が検知できた。この結果は先行研究(M.Lisi et al. 2010)によるAVHRR TIRの解析結果(本研究の解析結果の約3時間後に異常が出ている)と類似した結果であった。このことから、地震発生の8日前から、少なくとも4時間以上継続した温度異常が、震央付近に発生している可能性があると考えられ、他の地震のさらなる調査が重要である。
以上のように、MODISデータによる適切な温度異常検知アルゴリズム開発は、地震活動などの地殻活動の監視・予測技術開発につながるポテンシャルがあることがわかった。
地震活動に伴う温度異常の監視については、人工衛星Aqua/Terraに搭載されているセンサMODISのL3 LST(Land Surface Temperature)データを用いて、地震プロセスと大気の温度異常の関係性を統計的に調査した。これまでの先行研究によって、いくつかの大規模な地震の数週間~数時間前に温度異常が生じていることが報告されている。本研究では、Lushan地震(China, 2013年4月20日)、L’Aquila地震(Italy, 2009年4月6日)、Wenchuan地震(China, 2008年5月12日)地震に関してLSTデータを時空間的に統計解析した。L’Aquila地震に関しては、地震の8日前に顕著な温度異常が震央付近(半径100㎞以内)に表れていることが確認できた(Terra-MODIS)。その4時間後に観測されたAqua-Terraのデータによる解析でも温度異常が検知できた。この結果は先行研究(M.Lisi et al. 2010)によるAVHRR TIRの解析結果(本研究の解析結果の約3時間後に異常が出ている)と類似した結果であった。このことから、地震発生の8日前から、少なくとも4時間以上継続した温度異常が、震央付近に発生している可能性があると考えられ、他の地震のさらなる調査が重要である。
以上のように、MODISデータによる適切な温度異常検知アルゴリズム開発は、地震活動などの地殻活動の監視・予測技術開発につながるポテンシャルがあることがわかった。