18:15 〜 19:30
[MIS30-P15] 琵琶湖高島沖ピストンコア(BWK12-2)の粒度、全炭素・全窒素濃度に示される過去約4.5万年の気候変動史
キーワード:琵琶湖, 堆積物, 古気候, 粒度, 全炭素, 全窒素
琵琶湖高島沖ボーリングコア採取地点近傍で新たに採取したピストンコア試料(BWK12-2)について、約30のC-14年代値と年代既知の広域テフラの層準をもとに年代モデルを確立し、高時間精度で粒度測定および全炭素濃度・全窒素濃度測定を行った。分析間隔は5mm毎に採取した試料について、粒度測定4cm(30~120年間隔)、全炭素・全窒素濃度2cm(15~60年間隔)である。海洋酸素同位体比との比較ではMIS1の温暖化は顕著であったが、MIS2とMIS3の値に大きな違いは識別できなかった。一方、急激な寒冷化イベントであるハインリッヒイベントに相当すると思われる寒冷化現象(粒度の細粒化やTOC濃度の低下)は観察され、ヤンガードリアスイベントを示すと思われる寒冷化傾向もわずかだが確認された。なお、ダンスガード・オシュガーイベントに相当する明瞭な温暖化現象は確認できなかった。