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[MIS35-13] 火山の形が地域にもたらしてきた影響:霧島火山群,高千穂峰の例
キーワード:霧島火山群, 高千穂峰, 火山の恵み
「火山の恵み」の話題になると、温泉や湧水、地熱エネルギーなどが連想されることが多い。しかし、これらは「人間の生活に直接的に有用な火山の恵み」という一面的な見方にすぎない。火山そのものが人間社会にどのような恩恵をもたらしてきたかを深く知るためには、「火山の恵み」を多面的に考察する必要がある。本研究ではその手始めとして、「火山の形」に注目したい。霧島火山群の東部にそびえる高千穂峰は約7000年前に活動を始めた成層火山で、両肩に御鉢と二子石を抱いた円すい形の山頂部を持っている。その秀麗な山容はしばしば霧島のアイコンとして取り扱われ、麓に住む人々の文化や価値観、宗教観などに大きな影響をもたらしてきたと予想される。本研究は高千穂峰の地形的特徴がどのような方面にどの程度影響しているかを考察するものである。