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[O04-P69] 千葉県市宿層から産出したマイルカ科化石について
キーワード:地質,岩石,化石
【概要】
千葉県の上総層群市宿層で見つけた化石片が、ハクジラ目マイルカ科の頭蓋骨化石であると同定された。先行研究により浅海であったとされている市宿層で、現生の多くの種が外洋で生息しているマイルカ科が見つかったことを疑問に思った。そこで、示相化石である有孔虫や貝類により、このマイルカ科が堆積した環境のより詳細な復元を試みた。その結果、市宿が沖合いからの海流が流れ込む浅い海であったことが推定できた。そして、マイルカ科は日本海流に乗って市宿にやってきたのではないかと考察した。現生のマイルカ科が日本列島近海を回遊する習性からみると、 約70万年前からすでに日本列島近海を回遊していたのではないだろうか。
千葉県の上総層群市宿層で見つけた化石片が、ハクジラ目マイルカ科の頭蓋骨化石であると同定された。先行研究により浅海であったとされている市宿層で、現生の多くの種が外洋で生息しているマイルカ科が見つかったことを疑問に思った。そこで、示相化石である有孔虫や貝類により、このマイルカ科が堆積した環境のより詳細な復元を試みた。その結果、市宿が沖合いからの海流が流れ込む浅い海であったことが推定できた。そして、マイルカ科は日本海流に乗って市宿にやってきたのではないかと考察した。現生のマイルカ科が日本列島近海を回遊する習性からみると、 約70万年前からすでに日本列島近海を回遊していたのではないだろうか。