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[PEM08-16] 高精度大気圏-電離圏結合モデルを用いた電離圏擾乱予測
キーワード:宇宙天気, 電離圏, 大気圏, シミュレーション, モデル, 擾乱
宇宙天気予報は、 予報官が観測データと経験・統計などに基づいて判断する「総観予報」から、数値シミュレーションによる情報を取り入れた「数値予報」に進もうとしている。我々のグループは、全大気圏-電離圏結合モデル(GAIA: Ground-to-topside model of Atmosphere and Ionosphere for Aeronomy)を開発し、宇宙空間や下層大気圏からの様々な影響による大気圏・電離圏現象の再現と解析を行ってきた。現在、このモデルは水平方向の空間分解能が緯度・経度方向に約1度の分解能となっている。しかし、宇宙天気予報で重要となるプラズマバブルやSED (Storm Enhanced Density)などの現象を再現するには、数10 kmスケールの現象を再現・予測しなくてはならない。我々は、GAIAに加え、新たに空間分解能10 km以下の精度を持つ領域型高精度電離圏モデルを開発し、これをGAIAに組み込むことにより高分解能化を進め、次世代の宇宙天気予報ツールとして発展させようとしている。本発表では、モデル開発の進捗状況と最近の結果について報告する。