日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

インターナショナルセッション(ポスター発表)

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM08_2PO1] Space Weather and Space Climate

2014年5月2日(金) 16:15 〜 17:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*片岡 龍峰(国立極地研究所)、海老原 祐輔(京都大学生存圏研究所)、草野 完也(名古屋大学太陽地球環境研究所)、清水 敏文(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)、三好 由純(名古屋大学太陽地球環境研究所)、浅井 歩(京都大学宇宙総合学研究ユニット)、佐藤 達彦(日本原子力研究開発機構)、陣 英克(情報通信研究機構)、伊藤 公紀(横浜国立大学大学院工学研究院)、宮原 ひろ子(武蔵野美術大学造形学部)

16:15 〜 17:30

[PEM08-P08] 日月振動の気候影響について

*伊藤 公紀1艾 洋1河野 翔1 (1.横浜国立大学環境情報研究院)

キーワード:日月振動, 北極振動, 太陽風, 気候

我々はこれまで、太陽風と気温の密接な関係を示し、さらに北極振動の関与を示唆してきた。一方で、日月振動と北極振動の繋がりを示唆する研究がある[1]。
このように、太陽と月の気候影響を調べることは、重要である。
最近、カナダのウサギ個体数が示す日月振動周期に対して、興味深い機構が提案された[2]。月の位置によって宇宙線強度が変調され、大気のイオン化率が変化し、それがウサギの食糧である植物の活性変化に繋がる、というものである。
この機構が示唆するように、太陽と月の気候影響は独立でなく、結合している可能性がある。従って、太陽風の気候影響を考える上でも、月の寄与を考慮することは有意義であろう。ここでは、両因子の寄与をどのように解析するのが適当であるかを探る。

1) Renato Ramos da Silva and Roni Avissar, The impacts of the Luni-Solar oscillation on the Arctic oscillation, Geophys. Res. Lett., VOL. 32, L22703 (2005)
2) Vidar Selas, Linking ‘10-year’ herbivore cycles to the lunisolar oscillation: the cosmic ray hypothesis, Oikos, Volume 123, 194?202 (2014)