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[PEM09-37] ミリ波放射分光観測装置ネットワークによる中間圏大気組成分布の変動モニタリング
キーワード:中間圏, 大気組成変動, ミリ波観測
中間圏の大気組成は太陽地球系環境の変動の影響を大きく受ける。例えば、高エネルギー粒子の地球大気への侵入により中間圏・下部熱圏の大気組成が変動することが観測され、また大気重力波の活動性の変化が気温変動を通じて大気組成に影響することが見出されている。このような地球内外の環境変動に伴う大気組成変動現象を把握しメカニズムを理解するために、名古屋大学STE研では高感度ミリ波超伝導受信機を搭載したミリ波放射分光観測装置ネットワークによるオゾンなどの中間圏大気微量分子の連続観測を開始した。これまでに3台のミリ波観測装置を南半球のチリ・アタカマ高地、アルゼンチン・リオガジェゴス市、南極・昭和基地に、また北海道・陸別町にも装置を設置して観測を進めている。特に、昭和基地においては250 GHz帯のミリ波分光観測により、オゾンとともに一酸化窒素(NO)の中間圏・熱圏でのカラム量を同時に計測しており、これまでにNOの季節変動と高エネルギー電子の侵入の影響と思われる突然増加現象を見出してきた。本発表では、ネットワーク観測の詳細とこれらの観測結果、今後の計画について報告する。