日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM28_29AM2] 磁気圏-電離圏結合

2014年4月29日(火) 11:00 〜 12:45 413 (4F)

コンビーナ:*中野 慎也(情報・システム研究機構 統計数理研究所)、田中 良昌(国立極地研究所)、堀 智昭(名古屋大学太陽地球環境研究所 ジオスペース研究センター)、座長:中野 慎也(情報・システム研究機構 統計数理研究所)、田中 良昌(国立極地研究所)、堀 智昭(名古屋大学太陽地球環境研究所 ジオスペース研究センター)

12:30 〜 12:45

[PEM28-07] プロトンオーロラ・電子オーロラサブストーム総合モデルの構築に向けて: 昭和基地地上観測

*門倉 昭1福田 陽子2井 智史3宮道 光平4宮岡 宏1佐藤 夏雄1 (1.極地研、2.東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻、3.気象庁地磁気観測所技術課、4.名古屋大学大学院理学研究科)

キーワード:オーロラ, サブストーム, 地上光学観測, 昭和基地

極地研では、南極地域観測第Ⅷ期6ヵ年計画の下、昭和基地でのオーロラ光学観測システムの整備を進めている。「モニタリング観測」機器としては、(1)全天単色デジタルCCDイメージャ4式(427.8, 557.7, 485.0, 481.0nm)と(2)全天カラーデジタルカメラ、「一般研究観測」機器としては、(1)全天TVカメラと(2)8色掃天フォトメータ、の導入を進めてきた。2014年のシーズンには、電子オーロラ2波長(427.8, 557.7nm)とプロトンオーロラ2波長(481.0, 485.0nm)の全天CCDイメージャ4式による同時観測が実現出来ているので、その初期結果を中心に報告する。上記4式のイメージャの撮像間隔は15秒で共通にし、同じ時間分解能で電子オーロラとプロトンオーロラの空間分布を観測することを目的としている。微弱なプロトンオーロラを観測するため、プロトンイメージャについては、元々512x512の画素数のCCD出力に対し8x8のビンニングを行い、空間解像度を64x64に落としている。 8色掃天フォトメータの波長構成(中心波長(半値幅))は、482.5(0.6), 483.5(0.6), 484.5(0.6), 485.5(0.6), 486.5(0.6), 487.5(0.6),670.5(5.0), 844.6(0.6) nmで、プロトンオーロラ(Hβ)のスペクトル用6波長と電子オーロラ用2波長からなる。掃天速度は180度/10秒で、サンプリング速度は20Hzである。 こうした全天イメージャと掃天フォトメータの電子オーロラ、プロトンオーロラ同時観測データにより、降下電子や降下プロトンのエネルギー情報も含んだ、オーロラサブストーム発達過程の総合的なモデルを構築するすることが1つの目標となる。目標としているモデルの概要についても紹介する予定である。