14:15 〜 14:30
[PEM28-P03_PG] 昼間電離圏の電気伝導度比
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:電離圏電気伝導度, 電離圏, 電気伝導度, 欧州非干渉散乱レーダー
本研究では、地球の昼間電離圏における、高度積分した電気伝導度の、太陽天頂角(SZA)依存性を調べた。特に、ペダーセン伝導度に対するホール伝導度の、比について近似式を理論的に得た。式の検証には、トロムソ(67 MLAT)のEISCATレーダー観測を用いた。観測は、地磁気的に静穏な、2012年3月30日に行われた。
電気伝導度は電子密度に依存している。昼間の電離圏電子は、太陽の極端紫外線による、中性大気の電離を生成源としている。このような電子の密度は、特にE層ではChapman理論により近似されることが多い。従って、電気伝導度のモデルには、Chapman理論が何らかの形で含まれていることが自然である。しかし、過去の研究においては、伝導度のSZA依存性が、Chapman理論による最大電子密度とコンシステントなモデルや、矛盾するモデルの両方が提唱されている。
本研究では、ペダーセン伝導度は、Chapman理論を修正すれば、観測とコンシステントであることを見出した。そのような修正は、E層の topsideでは垂直方向に電子密度が一様であると近似すること、また、中性大気温度が高高度ほど高くなる効果を取り入れることである。SZAが大きくなるほど、つまり夜に近づくほど、伝導度は小さくなるが、この変化は、ペダーセン伝導度よりも、ホール伝導度の方が大きかった。これは、SZAが大きいほど、ホール層が薄くなるからであると理解される。このために、SZAが大きいほど、ペダーセン伝導度に対するホール伝導度の比は小さくなる。この効果を、Chapman理論における最大電子生成高度により表現し、電気伝導度比の近似式を作成した。
電気伝導度は電子密度に依存している。昼間の電離圏電子は、太陽の極端紫外線による、中性大気の電離を生成源としている。このような電子の密度は、特にE層ではChapman理論により近似されることが多い。従って、電気伝導度のモデルには、Chapman理論が何らかの形で含まれていることが自然である。しかし、過去の研究においては、伝導度のSZA依存性が、Chapman理論による最大電子密度とコンシステントなモデルや、矛盾するモデルの両方が提唱されている。
本研究では、ペダーセン伝導度は、Chapman理論を修正すれば、観測とコンシステントであることを見出した。そのような修正は、E層の topsideでは垂直方向に電子密度が一様であると近似すること、また、中性大気温度が高高度ほど高くなる効果を取り入れることである。SZAが大きくなるほど、つまり夜に近づくほど、伝導度は小さくなるが、この変化は、ペダーセン伝導度よりも、ホール伝導度の方が大きかった。これは、SZAが大きいほど、ホール層が薄くなるからであると理解される。このために、SZAが大きいほど、ペダーセン伝導度に対するホール伝導度の比は小さくなる。この効果を、Chapman理論における最大電子生成高度により表現し、電気伝導度比の近似式を作成した。