日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM36_28PM2] 大気圏・電離圏

2014年4月28日(月) 16:15 〜 18:00 312 (3F)

コンビーナ:*大塚 雄一(名古屋大学太陽地球環境研究所)、津川 卓也(情報通信研究機構)、川村 誠治(独立行政法人 情報通信研究機構)、座長:松村 充(電気通信大学附属宇宙・電磁環境研究センター)、横山 竜宏(情報通信研究機構)

17:15 〜 17:30

[PEM36-P10_PG] 多点広角カメラ連続画像を用いた流星・火球速報システムの最適化

ポスター講演3分口頭発表枠

*伊代野 淳1和田 直己2 (1.岡山理科大学理学部基礎理学科、2.岡山理科大学理学研究科総合理学専攻)

キーワード:流星, 火球, 流星群, 多地点観測

1.背景
 岡山理科大学では,2011年11月より広角カメラによる夜間並び昼間の空のデータ蓄積を行ってきた.当初スカイモニターとしての導入であったが,画像蓄積型のCCDカメラによる連続観測,サーバへのデータを転送により,実時間に近い形でデータ取得が可能であることが分かり,これらの利点を用いた明るい流星並びに火球現象の速報システムの開発に取り組んできた.ソフトウェアによる画像処理のみでは効率的な流星・火球の検出が難しいことが判明し,現在赤外線センサー並びに低周波音センサーとの連動をはかり,検出の効率化に取り組んでおり,その結果を報告する.
2.システム
 システムは広角のレンズを組み込んだCCDカメラと画像サーバーを接続し,ハウジングの中に設置し,連続運転を行っている.画像は,128(およそ4秒露出)フレーム積分を行い,欠損がない時間間隔で画像サーバーから自動転送を行っている.現在,一日28800枚の画像,500MBのデータ量で蓄積を行っている.画像データは,コントラスト改善の画像処理と差分並びにオブジェクト検出処理ソフトを用いてほぼオンラインで解析を行っている.また,新たに赤外線センサー並びに低周波音センサーをハウジング内に設置して同観測することで,比較的明るい規模の流星・火球を確実にとらえることを目指している.
3.開発
 本研究では,画像取得,センサー情報を総合したソフトウェア処理によって流星軌跡検出,到来方向測定,光度プロファイル測定をほぼオンライン化し,速報として
WEBに掲載するシステムを構築する.本発表では,主としてソフトウェアの開発とセンサーの詳細並びに結果について報告を行う.