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[SCG61-P15] EPMA定量分析における質量吸収係数の検討
キーワード:電子プローブマイクロアナライザー (EPMA), 定量分析, 質量吸収係数, 補正計算
質量吸収係数は、電子プローブマイクロアナライザー (EPMA)を用いた定量分析の確からしさに大きく影響する。これまで実験的に得られた質量吸収係数や理論計算から得られた質量吸収係数が提案されてきた。また、質量吸収係数の近似式(Heinrich, 1966など)も広く用いられている。本研究ではHenke et al. (1993)及びHubble & Seltzer (1995)の値をもとに、原子番号1から92の範囲で新しい質量吸収係数を作成した。これは、Henke et al. (1993)及びHubble & Seltzer (1995)のいずれにも不確かな要素があるからである(吸収端以外のエネルギーで不連続になる場合や吸収端近傍の形状が著しく不自然になる場合があることなど)。2つのデーターセットから正確な質量吸収が得られないデーターを取り除き、特性X線のエネルギーが1keV以下の領域ではHenke et al. (1993)のデーターセットを用い、それ以上のエネルギーの特性X線に対してはHubble & Seltzer (1995)のデーターセットをもとに新しい質量吸収係数を求めた。この質量吸収係数を用いれば、地質学的試料を含むEPMA定量分析の確からしさが向上する。
Heinrich K.F.J. (1966) In: The Electron Microprobe, McKinley T.D., Heinrich K.F.J and Wittry D.B. (eds.), John Wiley and Sons, New York, 296 - 377.
Henke B.L., Gullikson, E.M. and Davis, J.C. (1993) At. Data Nucl. Data Tables, 54, 181 - 342.
Hubbel J.H. and Seltzer S.M. (1995) NISTIR, 5632, pp. 116.
Heinrich K.F.J. (1966) In: The Electron Microprobe, McKinley T.D., Heinrich K.F.J and Wittry D.B. (eds.), John Wiley and Sons, New York, 296 - 377.
Henke B.L., Gullikson, E.M. and Davis, J.C. (1993) At. Data Nucl. Data Tables, 54, 181 - 342.
Hubbel J.H. and Seltzer S.M. (1995) NISTIR, 5632, pp. 116.