日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-EM 固体地球電磁気学

[S-EM37_30AM1] 地磁気・古地磁気・岩石磁気

2014年4月30日(水) 09:00 〜 10:45 413 (4F)

コンビーナ:*櫻庭 中(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、望月 伸竜(熊本大学大学院先導機構)、座長:櫻庭 中(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、山本 裕二(高知大学 海洋コア総合研究センター)

10:30 〜 10:45

[SEM37-P10_PG] 日本考古地磁気データベースの進展

ポスター講演3分口頭発表枠

*畠山 唯達1 (1.岡山理科大学情報処理センター)

キーワード:考古地磁気学, データベース, 地磁気永年変化

我々は2012年より日本の考古地磁気データをオンラインデータベース化する作業に取り組んできた。これまでに700ほどのデータをデータベース中に含めているが、バックヤードにはまだ千数百のデータがある。現在はこれらのデータをデータベースに加えるための作業をしている。そのためには、個々のデータにあたって、考古地磁気データの様子のみならず、元文献が載っている考古学の発掘報告書にもあたり年代値がどのように付与されているかも調べなければならない。考古地磁気データのうちかなりの部分が考古地磁気年代推定法として利用されているために年代値が独立でないのである。
また、手元にはないデータを発掘報告書の書庫から探す作業も続けている。日本の考古地磁気データは一次資料が論文ではなく発掘報告書であることがほとんどで、これらは現在検索にかからない。そこで、書庫よりしらみつぶしに探している。現在までに100余のサイトのデータが見つかっており、これらを順次データベースに加えていく。
以上のように、考古地磁気データベースの作成は地味な作業が主であるが、このデータベースによって地磁気永年変化モデルがより洗練され、年代推定法にも大きく寄与できることが期待される。
オンラインデータベースサイトではこのほかに、考古地磁気・古地磁気に関するドキュメントも整備しており、さらに、地磁気永年変化モデルをもとにした日本周辺の任意の場所におけるある時期の地磁気方位値の提供も始めた。
本発表では、これらの進捗を報告する。