日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD21_28PO1] 測地学一般

2014年4月28日(月) 18:15 〜 19:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*高島 和宏(国土交通省国土地理院)、風間 卓仁(京都大学理学研究科)

18:15 〜 19:30

[SGD21-P03] 円環外核赤道の扁平率

*角田 忠一1 (1.なし)

キーワード:うすい円環外核, 熱流束, マントル内の熱流束, ポテンシャル, ポテンシャル変化, 外核の赤道扁平率

Zhong et al.(2007)はPangea超大陸形成(330 Ma)間もなくアフリカ大陸の半球が出現し、低温の下降流を生じ、他方太平洋半球は高温上昇流を生じ、赤道帯に次数1の構造を形成したことを示した。最近の研究からCMB(core mantle boundary)付近でOC(outer core)はmantleから軽元素が流入し、安定成層を形成し、超断熱温度勾配は 1x10-3Km-1となり、また熱伝導率は 1x10-3Km-1 となり、熱流束は 100mWm-2 以上となる。一方mantleのCMB付近では高温部(perovskite:pv) および低温部(post-perovskite:ppv)で熱流束は 100mWm-2(pv), 50mWm-2(ppv) となり、低温部ではOCからの熱放出が考えられる。OCうすい円環として、自転軸のまわりに回転する流体とする。流体は低周波の運動を示すとし、その水平方向の圧力変化は密度変化に影響を及ぼさないとする近似(Subseismic Approximation;Smylie and Rochester,1981)を適用する。OCの熱流束はCMB付近で中心距離増加方向に指数関数として減少する模型を考える。これからポテンシャルの1次変化を求める。ポテンシャルの方位方向の変化は赤道扁平率の変化を表す。その最大値はCMBにおける平均重力ポテンシャルに対し、CMBにおいて 1.1x10-5 の変化(扁平率)を示す。この値はSzeto and XU(1997)の求めたOCの赤道扁平率変化 6x10-6 と比較できる。