日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD22_1AM1] 重力・ジオイド

2014年5月1日(木) 09:00 〜 10:45 413 (4F)

コンビーナ:*今西 祐一(東京大学地震研究所)、松本 晃治(国立天文台RISE月惑星探査検討室)、座長:小澤 拓(防災科学技術研究所)、松尾 功二(京都大学 理学研究科)

09:15 〜 09:30

[SGD22-02] 地熱地域における臨時観測で得たgPhone重力計のドリフトについて

*名和 一成1宮川 歩夢1杉原 光彦1 (1.産業技術総合研究所)

キーワード:相対重力計, 重力時間変化, 八丈島, 地上観測

八丈島の温泉モニタリングを目的として、連続観測用スプリング相対重力計で あるgPhone重力計(Micro-g LaCoste社製)が複数台導入された。2011年2月から 2012年12月にかけて、1~4ヶ月間の連続観測を、異なる重力計・観測状況におい て断続的に実施した。取得したデータを使って重力計の安定性の指標となるドリ フトを計算して比較した。その結果、得られたドリフト変化は、重力計や場所ご とに固有の特徴をもっていた。全体としてみると、gPhone重力計の初期ドリフト が安定するまで、多くの場合1ヶ月程度かかっていた。それ以降、ドリフトレー トの直線性はよくなるが、絶対値は小さいもので数マイクロガル/日であった。 gPhoneのドリフトレートの大きさは、シントレックスCG-3M重力計の数百マイク ロガル/日よりかなり小さいが、ほぼゼロに近い超伝導重力計(iGrav SGの公称 値:0.5マイクロガル/月)には及ばない。発表の際には八丈島から九州の地熱発電所に移設したgPhone-133の結果も合わせて示したい。