日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD22_1PO1] 重力・ジオイド

2014年5月1日(木) 18:15 〜 19:30 3階ポスター会場 (3F)

コンビーナ:*今西 祐一(東京大学地震研究所)、松本 晃治(国立天文台RISE月惑星探査検討室)

18:15 〜 19:30

[SGD22-P02] 日本重力基準網2013(JGSN2013)

*吉田 賢司1 (1.国土地理院)

キーワード:重力基準網, JGSN75, JGSN2013

国土地理院は、最新の重力測量のデータを用いて新しい日本重力基準網2013(JGSN2013)を構築した。国土地理院は、これまでにも国際重力基準網1971(IGSN71)の重力値を基準とした日本重力基準網1975(JGSN75)を構築し、1976年に公表しており、JGSN75は日本の重力の基準として使用されてきた。
JGSN2013は、国土地理院が1997年から開始した基準重力測量(絶対重力測定)および一等重力測量(相対重力測定)のデータを用いて構築された。東北地方では2011年東北地方太平洋沖地震後に重力測量を実施し、地震に伴う重力の変化を反映した重力値に基づき網を構築している。
国土地理院が日本において構築した2回目の重力基準網となるJGSN2013は、絶対重力計FG5の導入により観測の精度が向上することによってJGSN75と比較して大幅な精度向上を達成するとともに、大幅に基準重力点を拡充し、さらに重力点の観測点座標の位置精度の向上や解析時の潮汐補正の統一などを行うことで、日本全国を網羅した高精度な重力網を構築した。このことによりIAGのIC-WG2.1とIGFSが共同プロジェクトとして進める絶対重力データベース(AGrav)への参加登録を目指すとともに、GGOS(Global Geodetic Observing System)により国際的に議論が進む地球重力場の把握にも貢献する。
本発表は,JGSN2013の構築についての報告である。