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[SMP46-P07] 鉱物分解反応による拡散累帯構造形成の時間スケール
キーワード:拡散累帯構造, 継続時間, 冷却速度
高変成度の変成岩中のザクロ石はMn やFeが周縁部で増加する累帯構造を示すことが多い。この累帯構造は後退変成作用時のザクロ石分解反応に伴う拡散によってできたと考えられている。この累帯構造の幅は,結晶内部への拡散距離と,分解による界面移動距離によって記述される。本研究では,予察的にこれらの距離を時間と界面移動速度の関数として表現した。この式を用いると,いくつかの変成帯にみられる幅0.04?0.1mmの累帯構造の形成時間が1?数百万年と見積もられた。累帯構造形成中に界面が局所平衡を保った試料に適用すれば,冷却速度を見積もることができる可能性がある。