15:15 〜 15:30
[SSS26-P06_PG] 人工地震を用いた警固断層周辺の地殻内不均質構造の研究
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:警固断層, 反射法地震探査
警固断層は福岡平野西縁を北西-南東方向に走る断層であり、福岡市街地やその周辺の直下を通っている。2005年3月20日には警固断層北西部の延長上で福岡県西方沖地震が発生し、断層帯南東部での活動が懸念されている。警固断層の今後の活動を考えるためには、断層の位置、構造など詳細な情報が求められている。本研究では、2013年7月22~24日に行われた反射法地震探査の震源を用いて、警固断層周辺の地下構造を明らかにすることを目的とする。
今回の探査(松本・ほか、本大会)ではバイブロサイス震源が用いられ、測線長約35km上で屈折法・広角反射法データの取得のための発震は計8箇所で行われた。各ショットは発震時間24秒で、6-30Hzのスイープ波を100回発生させた。データ収録は九州大学・防災科学技術研究所の定常および臨時地震観測点で行った。簡単のため反射面までは均質半無限速度構造を仮定し、観測された波形にNMO処理を行い反射波の検出を試みた。
処理した波形を観測点ごとにまとめ、深度断面を作成した。この断面は反射法測線と観測点の中点を通る、警固断層を横切っているため、断層の西側と東側での地下構造の違いを見ることができる。どの深度断面においても深部(深さ20数km~30km程度)からの反射波が多数検出された。このことから下部地殻にあたる領域は非常に不均質であるということがわかる。また、この反射波群の下限はモホ面に対応すると考えられる。浅部は、場所によって様相が異なっている。警固断層推定位置の東西で明瞭な違いのある地点がいくつかあり、警固断層の西側に顕著な反射波が見られたが東側では見られなかった。その一方で断層の東西で明瞭な違いのない地点もあった。このことから、警固断層の走行方向に不均質構造の変化が存在する可能性があるといえる。
今後は他の観測点のデータも解析し、より詳細に地殻内の不均質構造を明らかにする必要がある。
今回の探査(松本・ほか、本大会)ではバイブロサイス震源が用いられ、測線長約35km上で屈折法・広角反射法データの取得のための発震は計8箇所で行われた。各ショットは発震時間24秒で、6-30Hzのスイープ波を100回発生させた。データ収録は九州大学・防災科学技術研究所の定常および臨時地震観測点で行った。簡単のため反射面までは均質半無限速度構造を仮定し、観測された波形にNMO処理を行い反射波の検出を試みた。
処理した波形を観測点ごとにまとめ、深度断面を作成した。この断面は反射法測線と観測点の中点を通る、警固断層を横切っているため、断層の西側と東側での地下構造の違いを見ることができる。どの深度断面においても深部(深さ20数km~30km程度)からの反射波が多数検出された。このことから下部地殻にあたる領域は非常に不均質であるということがわかる。また、この反射波群の下限はモホ面に対応すると考えられる。浅部は、場所によって様相が異なっている。警固断層推定位置の東西で明瞭な違いのある地点がいくつかあり、警固断層の西側に顕著な反射波が見られたが東側では見られなかった。その一方で断層の東西で明瞭な違いのない地点もあった。このことから、警固断層の走行方向に不均質構造の変化が存在する可能性があるといえる。
今後は他の観測点のデータも解析し、より詳細に地殻内の不均質構造を明らかにする必要がある。