日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT57_30PM2] 地震観測・処理システム

2014年4月30日(水) 16:15 〜 18:00 423 (4F)

コンビーナ:*八木 勇治(国立大学法人 筑波大学大学院 生命環境系)、座長:金尾 政紀(国立極地研究所)、豊国 源知(東北大学 大学院理学研究科 地震・噴火予知研究観測センター)

17:15 〜 17:30

[STT57-05] 広域観測網監視システムの構築と運用

*村田 健史1長妻 努1山本 和憲1渡邉 英伸1鵜川 健太郎2村永 和哉2鈴木 豊2 (1.情報通信研究機構、2.株式会社 セック)

NICTサイエンスクラウドは,情報通信研究機構が2010年より構築を進めている科学研究専用のクラウドシステムである.NICTサイエンスクラウドは地球規模での地球環境観測および宇宙環境観測データ収集機能およびインターネット公開データ収集機能を有している.特に、地球規模の観測拠点の一元的な監視とデータ伝送のために、広域観測網監視(WONM)システムを開発した。WONMシステムでは、北極域(アラスカ)、赤道域、南極域(昭和基地)など全17観測拠点を本システムで運用している。また、本システムをクラウド監視にも利用し、約200台のNICTサイエンスクラウド上のサーバとスイッチの等の機器の監視も行っている。したがって、世界中に設置されている100を超える観測拠点にも利用できると考えられる。(筆者らは、1000を超える観測拠点でも運用が可能であると考えている。) WONMは、利便性向上のために小型サーバ(アプライアンス)を準備している。小型サーバには必要なアプリケーションが事前に設定してあり、観測拠点に設置・パラメータ設定を行った後に観測装置からデータが保存されるストレージをマウントするだけで、NICTサイエンスクラウドにより監視およびデータ伝送が始まる。この仕組みはデータの種類に依存しないため、様々な地球観測網への応用が期待できる。本発表では,WONMシステムの基本機能について紹介する.さらにこれをNICTサイエンスクラウド上で実装し,地球環境および宇宙環境観測データを収集した実績とその有効性について議論する.