日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-TT 計測技術・研究手法

[S-TT59_29AM1] 合成開口レーダー

2014年4月29日(火) 09:00 〜 10:45 414 (4F)

コンビーナ:*山之口 勤(一般財団法人 リモート・センシング技術センター)、小林 知勝(国土交通省国土地理院)、宮城 洋介(防災科学技術研究所)、座長:山之口 勤(一般財団法人 リモート・センシング技術センター)、渡辺 学(宇宙航空研究開発機構)

10:30 〜 10:45

[STT59-07] ALOS/PALSARによる新全球森林・非森林マップ(2007-2010)

*島田 政信1伊藤 拓弥2渡辺 学1本岡 毅1ラジェシュ タパ1 (1.宇宙航空研究開発機構、2.リモートセンシング技術センター)

キーワード:合成開口レーダー, 森林非森林, モザイク

宇宙航空研究開発機構(Japan Aerospace Exploration Agency, JAXA)は,陸域観測衛星(Advanced Land Observing Satellite, ALOS)が2007年から2010年にかけて取得した全球PALSARデータを高精度処理して25m分解能の全球PALSARモザイク画像を作成した1,2,3)。また,それらを用いて全球の森林・非森林マップを試験的に作成した4)が,今回,PALSARモザイク画像を地域毎・年代毎に詳細に評価し,光学衛星(Google Earth画像)や現地データを参考とした分類を行い,新森林・非森林マップ(検証済み版)を作成した5)。図1が 2010の年の森林・非森林マップである。森林・非森林マップは,森林土地利用の時間的な変化を把握し,陸域起源の地球温暖化の要因の特定や,Reducing the Emission from Deforestation and forest Degradation plus (REDD+)活動を推進する上で,非常に重要な基礎情報である。このマップは,3種類の検証データと比較した結果,約90%の精度を持つことが確認されている。JAXAではL-band SARデータが森林解析に使用されることを期待し, 50m分解能のデータ(PALSARモザイクデータ及び森林・非森林データ)公開することとした。上記精度は,無作為抽出での評価であり,森林の定義が国によって異なることを考慮すると更に改善の余地があり、今後時間をかけて精度向上を目指している。参考文献:1) K&Cモザイクホーム:http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/kc_mosaic/jkc_mosaic.htm2) PALSAR10mモザイク:http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/guide/jpal_10m_mosaic_dl.htm3) M. Shimada and T. Otaki, “Generating Continent-scale High-quality SAR Mosaic Datasets: Application to PALSAR Data for Global Monitoring,” IEEE JSTARS Special Issue on Kyoto and Carbon Initiative, vol. 3, Issue 4, 2010, pp.637-656.4) 全球森林・非森林分類:http://www.eorc.jaxa.jp/ALOS/guide/jforestmap_oct2010.htm5) M. Shimada, T. Itoh, M. Watanabe, T. Motooka, T. Shiraishi, T. Rajesh, and R. Lucas, 2013, New Global Forest/Non-Forest Maps from ALOS PALSAR data (2007-2010), Remote Sensing Environment, in review.