09:55 〜 10:20
★ [U07-03] 熱帯泥炭地・低湿地におけるモニタリング-センシング-モデリングによるMRVシステム
キーワード:サトヤマ生態, 計測・報告・検証, レッドプラス, 熱帯泥炭, 低湿地, 高密度炭素生態
地球上に残っている熱帯森林は、おもにアマゾン、中央アフリカ、東南アジアの泥炭地に多く、特に、カリマンタン、スマトラ、パプアニューギニアで顕著で、巨大な炭素集積庫となっている。また、東南アジアには低湿地生態が多く、食糧生産、住民の生活、気候変動への緩和策や適応策といった生産生態として極めて重要である。これら低湿地生態は、土壌が肥沃で自然との共生系が確立し、多くの人口を養うことができた。このようなシステムを、人ー自然共生系、日本語ではサトヤマ生態系とよび、カンボジア、タイ、ミャンマー、インドネシア、マレーシア、フイリッピン、バングラデッシにみとめられる。このように、泥炭や低湿地では、炭素蓄積系で国際的にも極めて重要な生態系である。UNFCCCのSBSTA38やワークショップでは、泥炭、沿岸生態(マングローブ、珊瑚礁)、永久凍土を高密度炭素生態と呼び、重点研究を推奨している。コペンハーゲンのCOP15で温暖化ガスの生態系からの放出評価するMRV(計測・報告・検証)のために、リモートセンシングと地上部モニとリングを統合することが求められた。JST-JICAのSATREPSプロジェクト「インドネシアの熱帯泥炭・森林における火災と炭素管理」において、コペンハーゲンのCOP15提言にそうMRVシステムを世界に先駆けて構築し、炭素量マッピングと炭素フラックスマッピングに成功し、生態炭素モデルとなっていくと期待される。