日本地球惑星科学連合2014年大会

講演情報

口頭発表

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[U-07_1PM2] Future Earth - 持続可能な地球へ向けた統合的研究

2014年5月1日(木) 16:15 〜 18:00 501 (5F)

コンビーナ:*氷見山 幸夫(北海道教育大学教育学部)、中島 映至(東京大学大気海洋研究所)、安成 哲三(総合地球環境学研究所)、植松 光夫(東京大学大気海洋研究所)、座長:植松 光夫(東京大学大気海洋研究所)

17:35 〜 18:00

[U07-17] 持続可能な地球の未来への地球惑星科学的展望

*氷見山 幸夫1 (1.北海道教育大学)

キーワード:地球惑星科学, フューチャーアース, 地球環境問題, 持続可能性, 地球人間圏科学

現在世界は多くの深刻な地球環境問題を抱えており、また震災や異常気象災害などの自然災害の増加に苛まれている。ICSU(国際科学会議)とISSC(国際社会科学協議会)が主導するFuture Earth (地球の未来)計画による地球環境研究と災害・防災研究の大規模な再編成は、そのような深刻な状況の改善をめざすものである。Future Earth は世界の持続可能性を高めるための研究計画であり、地球環境と人間活動との関係や自然災害を含む地球表層に生起する諸事象を研究対象とする地球惑星科学にとって、それへの貢献は全人類的使命である。日本地球惑星科学連合は2005年秋の日本学術会議改変に呼応して発足し、その際に5つの大括りの分野別セクションを設定、その一つとして地球人間圏科学セクションを設けた。これは当時世界的に見ても画期的なことであったが、その後発生した東日本大震災に際して幾多の関連するシンポジウムの開催に関わるなど、その成果は遺憾なく発揮され、また自然科学と人文社会科学との連携を重視するFuture Earth計画の本格化が迫り、今またその真価が問われている。地球人間圏科学はこれまで学際的観点から地球人間圏の自然科学的・人文社会科学的諸事象を研究し、様々な地球環境問題や災害の軽減に取り組んできた実績を活かし、地球惑星科学コミュニティのFuture Earth への取り組みをけん引することができる。発表では、地球人間圏科学を含む地球惑星科学におけるこれまでの関連研究の成果を踏まえ、地球環境問題と災害の軽減に向け、地球惑星科学コミュニティの果すべき役割とその具体化への行程などを論ずる。