18:15 〜 19:30
[HGM22-P10] パンゲアは惑星だった
キーワード:大陸移動説, プレートテクトニクス, 惑星衝突説, アラビア半島、インド半島、インドシナ半島, ヒマラヤの褶曲山脈, パンゲア
1.問題の所在
アルフレッド・ウェゲナーは、地球上の全ての大陸が、かつて単一の超大陸パンゲアを構成していたが、ある時、超大陸パンゲアが四分五裂して地球の表面を滑るように移動し、現在の位置に落ち着いたと考えた。
しかし、(1)「何故超大陸パンゲアが突然四分五裂したのか」は謎であったし、(2)「大陸を移動させた力が何の力だったのか」も不明であった。その後有力になったプレートテクトニクスは、大陸を移動させた力は、地球内部の熱流体力学的な力であるという仮説を提示したが、この仮説にも様々な矛盾がある。
本論は、これらの二つの問題(1)、(2)に答えることができる惑星衝突説(Mado 2010)が、地球上の現存する地形によって裏付けられることを示す。
2.大陸移動説、プレートテクトニクス、惑星衝突説
大陸移動説には上述の二つの大きな問題がある。
このうち第二の問題を、熱流体力学のアナロジーによって解決しようとしたのがプレートテクトニクスであるが、第一の問題には答えることができなかった。しかもプレートテクトニクスの重要な論拠の一つである海洋底の年代推定について、(i)縞模様状の地磁気異常の形成メカニズムの誤り(Mado 2013)と、(ii)海水増大を無視したため、海洋底の基底部の堆積物の年代と海洋底の岩盤の年代が一致しないことに気付かなかった誤り(Mado 2014)が、間遠伸一郎によって明らかになり、年代推定自体が誤りであることが分かったので、プレートテクトニクスは棄却しなければならない。残るのは惑星衝突説(Mado 2010)のみである。Mado 2010の惑星衝突説は第一の問題と第二の問題の両方に合理的で説得的な解答を与える。
3.曲率適応によって形成された地形
惑星衝突の事実は、2つの型の曲率適応(Fig.1, Fig.2, Fig.3)によって形成された地形が現存することによって実証される。
3-1. アラビア半島、インド半島、インドシナ半島
これらの3つの半島は、もともとひとつにつながっていたのが、重力による曲率適応によって3つに裂けたものと考えられる。これらの3つの半島の隣り合った縁を重ね合わせると、ドーム型に盛り上がった立体的な地形となる。つまり、球状の物体が割れて、裂けて拡がった結果、現在のような形状になったと考えられる(Fig.4, Fig.5)。
3-2. ヒマラヤの褶曲山脈
割れた球状の物体の表面の曲率は、地球の表面の曲率より大きいので、破片の内側の岩石が重力によって地中に沈むと、表面の岩石の曲率が小さくなるのでしわがよる(Fig.3)。そのしわがヒマラヤの褶曲山脈である(Fig.6, Fig.7)。
4.パンゲアは惑星だった
(1) 何故突然パンゲアが四分五裂したのかという問題は、パンゲアが惑星であって、他の惑星と衝突して現在の地球になったと考えれば説明がつく。
(2) 大陸を移動させた力は、実は重力である。(a) まず、惑星間の重力が衝突を引き起こした力であり、(b) また、一方の惑星を破壊した力であり、(c) さらに、割れた惑星の破片を、比較的割れなかった方の惑星の表面を滑るように移動させた力だった、と考えれば説明がつく。
パンゲアが惑星だったという仮説によって、ウェゲナーの大陸移動説以来の二つの根本問題が解決し、また、現在の地球上に残された、曲率適応によって形成された地形によって、この惑星衝突説が実証されるのである。
5.参考文献
[1] (Mado 2010) Shinichiro Mado, On the Cause of the Continental Drift, SIT043-P01, ABSTRACTS, Japan Geoscience Union Meeting 2010.
[2] (Mado 2013) Shinichiro Mado, It was not switching global geo-magnetic fields that created the alternating anomalies over oceanic ridges, SEM36-P01, ABSTRACTS, Japan Geoscience Union Meeting 2013.
[3] (Mado 2014) Shinichiro Mado, The Ocean Floor was Expanded by
Increasing Seawater, SCG67-P01, ABSTRACTS, Japan Geoscience Union Meeting 2014.
アルフレッド・ウェゲナーは、地球上の全ての大陸が、かつて単一の超大陸パンゲアを構成していたが、ある時、超大陸パンゲアが四分五裂して地球の表面を滑るように移動し、現在の位置に落ち着いたと考えた。
しかし、(1)「何故超大陸パンゲアが突然四分五裂したのか」は謎であったし、(2)「大陸を移動させた力が何の力だったのか」も不明であった。その後有力になったプレートテクトニクスは、大陸を移動させた力は、地球内部の熱流体力学的な力であるという仮説を提示したが、この仮説にも様々な矛盾がある。
本論は、これらの二つの問題(1)、(2)に答えることができる惑星衝突説(Mado 2010)が、地球上の現存する地形によって裏付けられることを示す。
2.大陸移動説、プレートテクトニクス、惑星衝突説
大陸移動説には上述の二つの大きな問題がある。
このうち第二の問題を、熱流体力学のアナロジーによって解決しようとしたのがプレートテクトニクスであるが、第一の問題には答えることができなかった。しかもプレートテクトニクスの重要な論拠の一つである海洋底の年代推定について、(i)縞模様状の地磁気異常の形成メカニズムの誤り(Mado 2013)と、(ii)海水増大を無視したため、海洋底の基底部の堆積物の年代と海洋底の岩盤の年代が一致しないことに気付かなかった誤り(Mado 2014)が、間遠伸一郎によって明らかになり、年代推定自体が誤りであることが分かったので、プレートテクトニクスは棄却しなければならない。残るのは惑星衝突説(Mado 2010)のみである。Mado 2010の惑星衝突説は第一の問題と第二の問題の両方に合理的で説得的な解答を与える。
3.曲率適応によって形成された地形
惑星衝突の事実は、2つの型の曲率適応(Fig.1, Fig.2, Fig.3)によって形成された地形が現存することによって実証される。
3-1. アラビア半島、インド半島、インドシナ半島
これらの3つの半島は、もともとひとつにつながっていたのが、重力による曲率適応によって3つに裂けたものと考えられる。これらの3つの半島の隣り合った縁を重ね合わせると、ドーム型に盛り上がった立体的な地形となる。つまり、球状の物体が割れて、裂けて拡がった結果、現在のような形状になったと考えられる(Fig.4, Fig.5)。
3-2. ヒマラヤの褶曲山脈
割れた球状の物体の表面の曲率は、地球の表面の曲率より大きいので、破片の内側の岩石が重力によって地中に沈むと、表面の岩石の曲率が小さくなるのでしわがよる(Fig.3)。そのしわがヒマラヤの褶曲山脈である(Fig.6, Fig.7)。
4.パンゲアは惑星だった
(1) 何故突然パンゲアが四分五裂したのかという問題は、パンゲアが惑星であって、他の惑星と衝突して現在の地球になったと考えれば説明がつく。
(2) 大陸を移動させた力は、実は重力である。(a) まず、惑星間の重力が衝突を引き起こした力であり、(b) また、一方の惑星を破壊した力であり、(c) さらに、割れた惑星の破片を、比較的割れなかった方の惑星の表面を滑るように移動させた力だった、と考えれば説明がつく。
パンゲアが惑星だったという仮説によって、ウェゲナーの大陸移動説以来の二つの根本問題が解決し、また、現在の地球上に残された、曲率適応によって形成された地形によって、この惑星衝突説が実証されるのである。
5.参考文献
[1] (Mado 2010) Shinichiro Mado, On the Cause of the Continental Drift, SIT043-P01, ABSTRACTS, Japan Geoscience Union Meeting 2010.
[2] (Mado 2013) Shinichiro Mado, It was not switching global geo-magnetic fields that created the alternating anomalies over oceanic ridges, SEM36-P01, ABSTRACTS, Japan Geoscience Union Meeting 2013.
[3] (Mado 2014) Shinichiro Mado, The Ocean Floor was Expanded by
Increasing Seawater, SCG67-P01, ABSTRACTS, Japan Geoscience Union Meeting 2014.