[G-03] 地球惑星科学のアウトリーチ

[G03-P01] 濃尾平野の基盤構造アナログ模型

*高橋 雅紀¹、堀川 晴央¹ (1.産業技術総合研究所)

キーワード：アウトリーチ, 地球科学, 地質学, 普及教育

濃尾平野の地震防災とその普及活動を目的に，堀川ほか(2008)および藤原ほか(2005)の基盤深度コンターに基づいて，濃尾平野の基盤構造のアナログ模型を製作した．模型の製作は，まず厚さ5mmのスチロール板に深さ250mごとのコンター線を写し取り，スチロールカッターでくり抜いた後に重ねて貼り付け，段差をカッターで取り除いたあと紙ヤスリで整形した．つづいて，500mごとにアクリル絵の具で塗色し，地表面(海抜0m)は20万分の1の地質図を貼り付けた．さらに，海岸線や河川，活断層や主要な地名等を裏側に描いたアクリル透明板を重ねた．模型は，深さ方向が4倍に強調されている．模型を見ると，養老断層による埋没した急崖や，非対称な基盤の凹みが明瞭である．また，活断層と深部基盤構造を比較すると，基盤にみられる段差と活断層が関連していることが示唆される．これら堆積平野下の深い基盤構造によって，長周期地震動が局所的に増幅されると考えられる．