日本地球惑星科学連合2015年大会

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[O-02] 地球・惑星科学トップセミナー

2015年5月24日(日) 09:45 〜 11:30 国際会議室 (2F)

コンビーナ:*原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、成瀬 元(京都大学大学院理学研究科)、道林 克禎(静岡大学理学研究科地球科学専攻)、関根 康人(東京大学大学院新領域創成科学研究科複雑理工学専攻)、座長:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(静岡大学理学研究科地球科学専攻)、関根 康人(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)

10:20 〜 10:55

[O02-02] 地球、惑星内部の水

*唐戸 俊一郎1 (1.イェール大学、地質地球物理学科)

キーワード:水, 海, 地球内部, 生命

地球などの惑星は,そのほとんどが鉱物や金属鉄でできていて、生命の元になるような水などの成分は殆どありません。しかし、質量としてはほんの少量ですが地球上には海が存在していて、そのため、生物が発生、進化する事が出来たと考えられています。今から半世紀以上前に、地表にある海や大気は地球内部からゆっくりと火山活動で出てきた水などの揮発物質によって形成されて来た事がわかってきました。しかし、その頃は地球内部にある水といっても、せいぜい、表層近くでの岩石にある水が考えられていただけでした。ところが、最近の研究によって、地球のもっと深部にも多量の水がある事が分かってきました。とすると、全地球を含めての水の循環が、地表に海があり、生命が発生したことに大きな影響を与えている可能性があります。また、今まで全く水が無いと思われていた月の内部にも地球と同じくらいの水がある事が分かってきました。この講演ではこのような全地球規模、さらに月などの他の惑星(衛星)での水の存在や循環の様子を科学者がどのようにして研究しているのかをお話します。