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[SVC48-01] PUFFモデルを用いた桜島火山灰の空中濃度推定
キーワード:火山灰予測, 火山灰噴出率, 航空安全, 桜島火山, PUFFモデル, SATREPS
航空機が空中の火山灰に突入すると、エンジン停止を始めとする航空機の危機的な被害が発生する。したがって、空中を浮遊する高濃度の火山灰は、航空安全上とても危険な存在であり、リアルタイムで空中の濃度分布を推定する必要がある。国際民間航空機関 (ICAO)の情報では、空中に 2 mg/m3 以上の濃度の火山灰が存在するとき、その領域は航空機にとって危険とされている。この危険領域をリアルタイムで推定するシステムの構築が望まれている。
本研究では、世界で最も観測体制が充実していると言われる桜島火山を対象に、噴火活動が活発化した1985年の1年間の噴出率と噴煙高度の推定データをもとに、アラスカ大学で開発された火山灰輸送拡散PUFFモデルを走らせて、空中濃度推定のための準備的実験を行った。PUFFモデルは火口から放出された粒子を追跡するラグランジュモデルである。実験の結果、1年間に火口から放出された粒子に対し、観測領域内で降灰した粒子数は1,962,976個。それに対し、観測から推定された年間降灰量は2,887万トンであった。この比較実験から、1粒子の質量は14.7トンと推定され、この値からPUFFモデルにより空中を浮遊する火山灰の濃度の推定を行うことを可能とした。本研究の成果はSATREPSプロジェクトにより他の火山にも応用される予定である。
本研究では、世界で最も観測体制が充実していると言われる桜島火山を対象に、噴火活動が活発化した1985年の1年間の噴出率と噴煙高度の推定データをもとに、アラスカ大学で開発された火山灰輸送拡散PUFFモデルを走らせて、空中濃度推定のための準備的実験を行った。PUFFモデルは火口から放出された粒子を追跡するラグランジュモデルである。実験の結果、1年間に火口から放出された粒子に対し、観測領域内で降灰した粒子数は1,962,976個。それに対し、観測から推定された年間降灰量は2,887万トンであった。この比較実験から、1粒子の質量は14.7トンと推定され、この値からPUFFモデルにより空中を浮遊する火山灰の濃度の推定を行うことを可能とした。本研究の成果はSATREPSプロジェクトにより他の火山にも応用される予定である。