日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD23] 重力・ジオイド

2015年5月28日(木) 09:00 〜 10:45 102A (1F)

コンビーナ:*西島 潤(九州大学大学院 工学研究院 地球資源システム工学部門)、青山 雄一(国立極地研究所)、座長:名和 一成(産業技術総合研究所)、田中 俊行(公益財団法人地震予知総合研究振興会東濃地震科学研究所)

09:30 〜 09:45

[SGD23-09] 重力計鉛直アレイ観測 -平成26年度-

*田中 俊行1本多 亮1 (1.東濃地震科学研究所)

キーワード:重力連続観測, 重力計, 陸水, 降雨, 大気補正, 計測手法

ここで述べる重力計鉛直アレイとは、瑞浪超深地層研究所(MIU)の坑道を利用して、不圧地下水面を挟んでgPhone重力計を配置し、降雨擾乱の低減を図る観測である。26年度は、gPhone#130をMIU深度100m予備ステージにgPhone#90を地上(瑞浪地科学研究館測定室)に設置し、発破の影響のないデータを蓄積した。MIU坑内は排水装置等の振動により背景ノイズが高いため、#130のセンサードリフトは非線形な変動が顕著である。一方、#90のそれはほぼ線形であり、絶対重力計によるドリフトレートの評価が容易である。また、MIU坑内で測定される気圧は、地下深くなるほど地上気圧との差異が大きくなる。したがって、サブマイクロガルの変動を議論するには、センサードリフトと大気擾乱の補正手法の工夫が課題である。発表では、ノンパラメトリックモデリングによる非線形ドリフト低減と気象庁メソ客観解析を用いた大気擾乱の評価についての試みを紹介する。
謝辞:本研究は資源エネルギー庁の深地層研究施設整備促進補助金によって行われている。(独)日本原子力研究開発機構 東濃地科学センターの青栁芳明氏にはMIU 坑内での観測および降雨データに便宜を頂いている。