18:15 〜 19:30
[G02-P02] デジタルサイネージを利用したキャンパス降水ナウキャスト
キーワード:ナウキャスティング, 降水, 偏波レーダ, 豪雨, 雷雨
個々の積乱雲は急速に発達することにより,局地的大雨(ゲリラ豪雨)をもたらすことがある。局地的大雨は時として時間雨量100mmに達し,河川や水路等の急な増水,アンダーパスなどの低地の浸水などを引き起こす。国土交通省はゲリラ豪雨の発生を監視するために,主要な都市域にXバンドマルチパラメータレーダを配置し,250m分解能の雨量情報を1分更新で配信している。本研究ではこの雨量情報を利用して10分先降雨予測情報を作成し配信する仕組みを構築した。予測は相関法に基づく降水ナウキャストで,1.8km四方のアリア内の10分先の雨を1分更新で予測する。10分という極めて短いリードタイムの予測情報がゲリラ豪雨対策として有効性かどうかを,鹿児島大学の学生・教職員を対象に2015年4月から11月の期間,学内実験をおこなう。実験では、デジタルサイネージ、携帯メール、スマートフォンやipadなどの携帯端末を通じて10分先の降雨予測情報を配信し、それぞれのデジタル端末の有効性についても調査する。サイネージを通じた実験では,教育や防災の啓発の手段としての可能性を調査するために,晴天時には,災害の発生メカニズムやその対処方法,過去の大規模災害事例などが自動配信される。