日本地球惑星科学連合2015年大会

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口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気水圏科学複合領域・一般

[A-CG33] 陸海相互作用-沿岸生態系に果たす水・物質循環の役割-

2015年5月26日(火) 11:00 〜 12:45 202 (2F)

コンビーナ:*杉本 亮(福井県立大学海洋生物資源学部)、山田 誠(総合地球環境学研究所)、小野 昌彦(産業技術総合研究所)、小路 淳(広島大学大学院生物圏科学研究科)、座長:山田 誠(総合地球環境学研究所)、小野 昌彦(産業技術総合研究所)

12:15 〜 12:30

[ACG33-12] 北海道・忍路湾におけるpHの日周変動 -海洋酸性化が沿岸生態系に及ぼす影響評価・予測に必要なデータ取得-

高尾 信太郎1、*藤井 賢彦1 (1.北海道大学大学院地球環境科学研究院)

キーワード:亜寒帯, 海洋酸性化, 沿岸生態系, 日周変動

沿岸生物種は、外洋生物種が2100年までに経験するような低pH (< 7.9) 環境下に現在も曝されている。このような環境下に生息する沿岸生物種に対する海洋酸性化の影響を正しく評価するためには、pHをはじめとする環境パラメータのモニタリング観測が必要不可欠である。本研究では熱帯・亜熱帯域に比べて知見の少ない亜寒帯域におけるpHの日周変動を調査するため、北海道・忍路湾において2013年から2014年までの不定期モニタリングを実施した。pH計の測定値は平均で8.02、最大で8.47、最小で7.33まで変動していた。pHの日周変動幅は季節によって異なっていたが、全ての期間において、日中のpH上昇と夜間のpH低下が確認された。一部の例を除き、pHの変動と水温および塩分に有意な関係性が見られなかったことから、その変動には固着生物群による光合成や呼吸活動の関与が示唆された。