日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-05] Future Earth - 持続可能な地球へ向けた統合的研究

2015年5月25日(月) 09:00 〜 10:45 103 (1F)

コンビーナ:*氷見山 幸夫(北海道教育大学教育学部)、中島 映至(東京大学大気海洋研究所)、谷口 真人(総合地球環境学研究所)、大谷 栄治(東北大学大学院理学研究科地学専攻)、座長:佐竹 健治(東京大学地震研究所)、氷見山 幸夫(北海道教育大学教育学部)

09:15 〜 09:45

[U05-01] Future Earthのアジアでの展開について

*安成 哲三1 (1.総合地球環境学研究所)

キーワード:アジアの環境問題, 未来可能性, 持続可能性, 自然災害, フューチャー・アース, 人間・自然相互作用環

Future Earth は、地球規模の諸問題に関する様々な国際共同研究を統合し、地球の変動を包括的に理解するとともに、これらの研究成果を問題解決に活用し、社会変容に結びつけるための研究を行う国際的な基盤組織として設立されました。Future Earthの国際的な実施体制は、国際組織の代表からなる評議会の下に、科学者代表で組織される科学委員会とその他の関係者からなる関与委員会が設置されています。また研究の実施を国際的に遂行するための国際合同事務局(日本、スウェーデン、仏、米、カナダ)と、世界の5地域(アジアは日本(総合地球環境学研究所)が担当)の地域事務局が設置されました。アジアには地球の人口の60%以上が集り、巨大都市も数多く分布し、経済活動も世界全体のGDPの30%に及んでいます。一方で、温室効果ガス放出、大気汚染、水汚染、熱帯雨林の減少、生物多様性消失など地球環境への負荷についても、アジアはホットスポットになっています。アジア地域はまた、地震・津波や集中豪雨、台風などの影響を受けやすく、世界で最も自然災害が多い地域です。特に沿岸域では、常に甚大な被害が起こる恐れがあります。長期的な視野を持ち、脆弱性を減らす地域開発につながる研究が必要です。したがって、地球社会全体の持続可能性の達成にとって)は、アジアは最も肝心の地域であり、Future Earthを通したアジア地域での持続可能性の達成なしに、地球全体の持続可能性はありえない。