日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-SD 宇宙開発・地球観測

[M-SD39] 宇宙食と宇宙農業

2015年5月24日(日) 17:15 〜 18:00 106 (1F)

コンビーナ:*片山 直美(名古屋女子大学 家政学部 食物栄養学科)、座長:片山 直美(名古屋女子大学 家政学部 食物栄養学科)

17:54 〜 17:57

[MSD39-P04] 宇宙滞在における食事管理―地上の災害食の利用―

ポスター講演3分口頭発表枠

*片山 直美1 (1.越原学園 名古屋女子大学 家政学部 食物栄養学科)

キーワード:災害食, 献立, MDRS

目的:5年間常温で保存できる災害食を宇宙食に用いることで、よりバライエティーに富んだ、おいしい宇宙食の提供を可能にすることが出来ると考えた。そこで宇宙食として栄養価も考えて災害食の組み合わせを考え、MDRS Crew 137 Team NIPPONが2週間閉鎖空間で食べた災害食について栄養科とおいしさについて考察した。
方法:MDRS Crew 137 Team NIPPONが食べた食事について被験者6名が行った食味評価を考察した。災害食の場合、水またはお湯で戻す食事がほとんどである。MDRSではお湯で戻した食事の食味評価と栄養科について、考察した。
結果:2週間の災害食献立に対する評価はいずれも高い評価を得た。食事量は初めは少なく感じていたようであったが、閉鎖空間では活動量が少ないため、2週間目では量についても問題なく過ごしていた。食事はほぼ1800kcal~1600kcal位になっていた。不足分は間食によって補われていた。
考察:食事は単に栄養を補給するためではなく、喜びや、仕事への集中力などにもかかわるため大変重要である。今回の食事内容は災害食を利用しているため限られた献立内容となるが、今後は喫食者の嗜好も取り入れた献立提案を行いたい。災害食は地球上でも重要な役割を果たすため、価値ある研究となると考える。また、今後はアレルギーに関しても考慮する必要がると考える。