12:30 〜 12:33
[SSS30-P03] 遠地実体波震源過程解析の自動化に向けた最適パラメータの考察
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:震源過程, 最適パラメータ, 自動化
1. はじめに
気象庁では世界で起きたおよそMw7.0以上の地震について、遠地実体波震源過程解析を行い気象庁ホームページで解析結果を発表しているが、解析に使用するパラメータが多く、どの解析結果が最適なのか判断するのが難しい。そのため、イベントが発生してから結果を発表するまでに、多くの時間を要しているのが現状である。
このため、遠地実体波震源過程解析の迅速化及び自動化を目指し、解析に用いる最適パラメータを決めるために必要となるプロセスについて考察した。
今回、複数のイベントについて自動的にパラメータを設定して解析を行い、その結果と解析者が試行錯誤的にパラメータを変化させて解析した結果との比較を行った。そして、自動的にパラメータを設定する場合に生じる問題点を抽出し、改善策について検討する。
2. 方法
解析は岩切 他(2014)のプログラムを使用した。観測波形はIRISの広帯域地震波形に0.002~0.125Hzのバンドパスフィルターを適用して使用した。破壊開始点の位置は、国内のイベントについては気象庁一元化震源の値を使用し、海外のイベントについては米国地質調査所(USGS)の震源の値を使用した。破壊開始点の深さは気象庁CMTの値を使用した。仮定する断層面は破壊開始点を断層面の中央に設定し、イベントの大きさ(Mw)に応じてスケーリング則から小断層のサイズと数を設定した。走向、傾斜、すべり角は気象庁CMTの値を使用した。各小断層のグリーン関数の計算に用いる地下速度構造にはIASP91のモデルを与え、震源付近ではCRUST2.0のモデルを与えた。震源時間関数は二等辺三角形の基底関数を立ち上がり時間2.0秒として設定し、基底関数の数はイベントの大きさに応じて設定した。時空間的なめらかさを与える拘束条件については、ABIC(Akaike(1980))が最小となるパラメータを設定した。最大破壊速度は経験的関係(Geller(1976))からS波速度の0.72倍として設定した。
謝辞:IRISの広帯域地震波形、IASP91及びCRUST2.0の地下速度構造モデルを用いました。記して感謝致します。
気象庁では世界で起きたおよそMw7.0以上の地震について、遠地実体波震源過程解析を行い気象庁ホームページで解析結果を発表しているが、解析に使用するパラメータが多く、どの解析結果が最適なのか判断するのが難しい。そのため、イベントが発生してから結果を発表するまでに、多くの時間を要しているのが現状である。
このため、遠地実体波震源過程解析の迅速化及び自動化を目指し、解析に用いる最適パラメータを決めるために必要となるプロセスについて考察した。
今回、複数のイベントについて自動的にパラメータを設定して解析を行い、その結果と解析者が試行錯誤的にパラメータを変化させて解析した結果との比較を行った。そして、自動的にパラメータを設定する場合に生じる問題点を抽出し、改善策について検討する。
2. 方法
解析は岩切 他(2014)のプログラムを使用した。観測波形はIRISの広帯域地震波形に0.002~0.125Hzのバンドパスフィルターを適用して使用した。破壊開始点の位置は、国内のイベントについては気象庁一元化震源の値を使用し、海外のイベントについては米国地質調査所(USGS)の震源の値を使用した。破壊開始点の深さは気象庁CMTの値を使用した。仮定する断層面は破壊開始点を断層面の中央に設定し、イベントの大きさ(Mw)に応じてスケーリング則から小断層のサイズと数を設定した。走向、傾斜、すべり角は気象庁CMTの値を使用した。各小断層のグリーン関数の計算に用いる地下速度構造にはIASP91のモデルを与え、震源付近ではCRUST2.0のモデルを与えた。震源時間関数は二等辺三角形の基底関数を立ち上がり時間2.0秒として設定し、基底関数の数はイベントの大きさに応じて設定した。時空間的なめらかさを与える拘束条件については、ABIC(Akaike(1980))が最小となるパラメータを設定した。最大破壊速度は経験的関係(Geller(1976))からS波速度の0.72倍として設定した。
謝辞:IRISの広帯域地震波形、IASP91及びCRUST2.0の地下速度構造モデルを用いました。記して感謝致します。