18:15 〜 19:30
[AGE04-P10] FTIRスペクトル分析による劣化土壌中の有機物測定
キーワード:FTIRスペクトル, 土壌有機物, 土壌炭素
土壌は陸域で最大の炭素プールであり,また,水貯留や植物の培地としての重要な機能も持つ.しかし現在,気候変動による土壌消失や農地管理の変化が,土壌有機物の減少を引き起こしている.現在の研究で我々は浸透促進によって表層の有機物を土壌中に引き込むことに成功しており,植物生育を促している.この際に,新鮮有機物の寄与と既存の有機物を区別出来たならば,浸透促進効果の測定において有益である.そこで本研究では,フーリエ変換型赤外分光光度計(FT-IR)が土壌中の有機物に適用できるか検討を行った.
豊浦標準砂とベントナイトをベース材料とし,炭素重量でそれぞれ土壌中の有機物に見立てたセルロースとフミン酸を0~5%の割合で混合した.測定には拡散反射法を用い,ピーク面積から定量を試みた.得られた赤外スペクトルより,3450cm-1,2900cm-1がセルロースと,2600cm-1がフミン酸との相関を持つ吸収強度であるとわかった.最後にセルロースとフミン酸の両方を混合した試料から,セルロースとフミン酸それぞれの量が測定を試みた.セルロースは,フミン酸の量にかかわらず,濃度が2%以下のとき精度よく定量出来た.一方で,フミン酸は濃度3%以上のときに精度よく定量出来た.
豊浦標準砂とベントナイトをベース材料とし,炭素重量でそれぞれ土壌中の有機物に見立てたセルロースとフミン酸を0~5%の割合で混合した.測定には拡散反射法を用い,ピーク面積から定量を試みた.得られた赤外スペクトルより,3450cm-1,2900cm-1がセルロースと,2600cm-1がフミン酸との相関を持つ吸収強度であるとわかった.最後にセルロースとフミン酸の両方を混合した試料から,セルロースとフミン酸それぞれの量が測定を試みた.セルロースは,フミン酸の量にかかわらず,濃度が2%以下のとき精度よく定量出来た.一方で,フミン酸は濃度3%以上のときに精度よく定量出来た.