日本地球惑星科学連合2015年大会

講演情報

口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT33] 未来の地球環境と社会のための新しい情報基盤を構想する

2015年5月27日(水) 09:00 〜 10:45 101B (1F)

コンビーナ:*近藤 康久(総合地球環境学研究所)、石井 励一郎(海洋研究開発機構)、中野 孝教(大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所)、安富 奈津子(総合地球環境学研究所)、座長:近藤 康久(総合地球環境学研究所)、安富 奈津子(総合地球環境学研究所)

[HTT33-02] 生物多様性に関する基盤情報整備と利活用に向けた取り組み-GBIF日本ノードJBIF-

*大澤 剛士1 (1.(独)農業環境技術研究所)

キーワード:オープンデータ, 生物多様性情報, データベース, 博物館, 標本情報

生物多様性に関する研究は、生物学としての枠を超え、今や社会的な課題の一つになったと言っても過言ではないだろう。2010年に行われた生物多様性条約生物多様性条約第10回締約国会議(CBD-COP10)において合意、採択された愛知目標、名古屋議定書は、国内における環境行政に大きな影響を与えている。生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)が発足し、生物多様性に関する研究成果は、政策における意思決定の材料となる動きも具体化している。生物多様性に限った話ではないが、科学を支えるのは基盤情報、データである。生物多様性に関するデータ、生物多様性情報および、それらを集積し、利用可能な形で公開することの重要性は、社会的にもますます高まってきている。
本講演では、生物多様性研究の基盤となる生物多様性情報を世界規模で共有し、誰でも自由に閲覧できる仕組みを作ることを目的とした国際的取り組みである地球規模生物多様性情報機構(GBIF)および、その日本活動であるJBIFの紹介を通し、生物多様性分野における情報共有、公開、利活用における現状と課題、展望について議論したい。