16:30 〜 16:45
[SCG59-02] 断層ガウジにおける粒子サイズの偏析
キーワード:偏析, 断層ガウジ, 非線形速度勾配
断層ガウジの構造は地震滑り中の多くの情報を含んでいると考えられている。1999年に集集地震が発生したチェルンプ断層ガウジでは、粒子サイズの偏析が見つかった[Boulier et al. G^3 10, Q03016 (2009)]。粒子サイズの偏析には十分な空隙が必要であり、粒子サイズの偏析はガウジ流動化の証拠と考えられていた。また、長い変位(~12m)と垂直抗力(~2MPa)を与えた実験室の摩擦実験でも、粒子サイズの偏析が見つかった[Ujiie and Tsutsumi GRL 37, L24310 (2010)] 。ここでは、ガウジ流動化によって粒子サイズの偏析が発生するかどうかを知るために、断層ガウジのモデルを作って数値計算を行った。その結果、1MPaの垂直抗力、1m/sの速度という条件では0.1sで偏析が完了した。偏析は重力がなくても発生しており、偏析が発生するかどうかを決定するのは非線形な速度勾配であった。粉体が降伏応力を受けても偏析が発生しており、偏析が発生していてもガウジ流動化が発生しているとは言えない。