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[SCG63-06] グリーンランド氷床モデルを用いた地震波伝播モデリング
キーワード:グリーンランド氷床, 地震波形, ガイド波, 差分法, GLISNプロジェクト
2009年に発足したGLISNプロジェクトにより,グリーンランド周辺には多数の地震観測点が新設された.従来この地域には観測点が極めて少なかったため,今後の地震学的研究は本観測網のデータに負うところが大きいと期待されている.一方,本観測網の地震波形記録を精度よく解析するためには,厚い氷床がどのように波形に影響を及ぼすかを見積もっておく必要がある.本研究では,グリーンランド氷床の地形・厚さ分布モデルを用いて,周期2 Hzまでの現実的な弾性波伝播の数値シミュレーションを行った.構造モデルや震源位置を様々に変えた数値実験の結果,震源が氷床直下にある場合,氷床内にトラップされたS波によって形成される特徴的な波群が見いだされたため,これを「Le波」と命名した.