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[PPS23-17] 月縦孔周辺のプラズマ・ダスト環境に関する粒子シミュレーション
キーワード:月, 縦孔, 宇宙プラズマ, 月面帯電, ダスト, 粒子シミュレーション
「かぐや」衛星による地形カメラ観測により、月面に特徴的な縦孔構造が発見されている。縦孔のサイズは直径、深さともに、50~100 mに及び、通常のクレーターに比べ大きな深さ/直径比を持つため、その周辺では特異なプラズマ静電環境が形成されていると予想される。このような縦孔構造や地下空洞を直接探査するUZUME計画が立案されている中、将来のローバー探査への影響を知る上でも縦孔周辺プラズマおよび帯電ダスト環境を事前評価することは重要である。
本研究では、これまで人工衛星・プラズマ相互作用の研究に幅広く用いられてきたプラズマ粒子シミュレーション技術を応用し、月面昼側にある月縦孔周辺プラズマ環境の定量評価を行う。具体的には縦孔構造を模した月面を含む3次元計算空間内に上空から太陽風プラズマが様々な角度で入射する状況を想定する。また月面からは太陽光照射の有無や、その入射角度を考慮した光電子放出を模擬する。本発表では、このシミュレーションによって得られた縦孔周辺の地表帯電特性とその太陽風パラメータに対する応答、そして得られた静電環境中での帯電ダストの挙動についての初期結果を紹介する。
本研究では、これまで人工衛星・プラズマ相互作用の研究に幅広く用いられてきたプラズマ粒子シミュレーション技術を応用し、月面昼側にある月縦孔周辺プラズマ環境の定量評価を行う。具体的には縦孔構造を模した月面を含む3次元計算空間内に上空から太陽風プラズマが様々な角度で入射する状況を想定する。また月面からは太陽光照射の有無や、その入射角度を考慮した光電子放出を模擬する。本発表では、このシミュレーションによって得られた縦孔周辺の地表帯電特性とその太陽風パラメータに対する応答、そして得られた静電環境中での帯電ダストの挙動についての初期結果を紹介する。