17:48 〜 17:51
[MGI37-P02] NICTサイエンスクラウドの広域分散型ストレージにおけるセキュリティの取り組み
ポスター講演3分口頭発表枠
キーワード:データ指向科学, クラウドサービス, 広域分散型ストレージシステム, 情報セキュリティ, オープンデータ
近年,科学分野においてオープン化やグローバル引用・参照化に関する国際的な取り組みが進められており,科学データがインターネット上で誰でも参照可能なサービスまで提供されてきている.膨大な科学データが扱える中,クラウドコンピューティング技術によって新しい知見獲得や分野横断的研究を発掘するデータ指向科学が期待されており,地球惑星情報学でも議論が活発である.
一方,データ指向科学の成功事例は非常に少なく,その理由のひとつに,多くの科学研究者が巨大なデータ量を安心かつ安全に保管し,そのデータにいつでもアクセスできる無償のストレージや大量の高性能計算機をいつでも無償で占有して利用できる処理環境が少ないことが挙げられる.特に,科学研究者がクラウドストレージサービスを利用しない一番の理由は,情報漏えいなどセキュリティに不安を感じている点であり,文部科学省平成25年度国家課題対応型研究開発推進事業「コミュニティで紡ぐ次世代大学ICT環境としてのアカデミッククラウド」で実施されたアンケート調査結果でも示されている.
情報通信研究機構(NICT)は,観測データやシミュレーションデータなど,あらゆる科学データを収集・蓄積すると同時に解析環境も提供するデータ指向科学研究向けのクラウドシステム(NICTサイエンスクラウド)を構築している.NICTサイエンスクラウドは,国内5地区(東京, 名古屋,京都,大阪,沖縄)にあるデータセンターに分散配置した計算機を10GbpsのL2ネットワーク(JGN-X)で接続し,オープンソースの広域分散ファイルシステムであるGfarmを用いて約500のCPUコア,約3PBのストレージを有した広域分散型のコンピューティング環境を提供しており,利用者は無償で利用できる.
本発表では,Gfarmを用いたNICTサイエンスクラウドの広域分散型ストレージにおけるセキュリティの取り組みを紹介する.特に,ある時刻においてそのデータは本物であることをいつでも検証できるアプリケーションやデータの操作イベント(作成、更新、削除など)をいつでも追跡できるシステムについて報告する.加えて,個々の分野を越えたデータ指向科学に貢献する事項について議論する.
一方,データ指向科学の成功事例は非常に少なく,その理由のひとつに,多くの科学研究者が巨大なデータ量を安心かつ安全に保管し,そのデータにいつでもアクセスできる無償のストレージや大量の高性能計算機をいつでも無償で占有して利用できる処理環境が少ないことが挙げられる.特に,科学研究者がクラウドストレージサービスを利用しない一番の理由は,情報漏えいなどセキュリティに不安を感じている点であり,文部科学省平成25年度国家課題対応型研究開発推進事業「コミュニティで紡ぐ次世代大学ICT環境としてのアカデミッククラウド」で実施されたアンケート調査結果でも示されている.
情報通信研究機構(NICT)は,観測データやシミュレーションデータなど,あらゆる科学データを収集・蓄積すると同時に解析環境も提供するデータ指向科学研究向けのクラウドシステム(NICTサイエンスクラウド)を構築している.NICTサイエンスクラウドは,国内5地区(東京, 名古屋,京都,大阪,沖縄)にあるデータセンターに分散配置した計算機を10GbpsのL2ネットワーク(JGN-X)で接続し,オープンソースの広域分散ファイルシステムであるGfarmを用いて約500のCPUコア,約3PBのストレージを有した広域分散型のコンピューティング環境を提供しており,利用者は無償で利用できる.
本発表では,Gfarmを用いたNICTサイエンスクラウドの広域分散型ストレージにおけるセキュリティの取り組みを紹介する.特に,ある時刻においてそのデータは本物であることをいつでも検証できるアプリケーションやデータの操作イベント(作成、更新、削除など)をいつでも追跡できるシステムについて報告する.加えて,個々の分野を越えたデータ指向科学に貢献する事項について議論する.