18:15 〜 19:30
[O01-P41] 保護保全管理計画の策定について
キーワード:ジオパーク, 保護保全
まだ、日本で本格的な活動が始まって10年も経過していないジオパーク。現在では、世界ジオパーク7地域を含む、36の地域がジオパークとして活動し、さらにジオパークを目指す地域も増えてきています。
ジオパーク活動に取組むほとんどの地域が、科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を含む一種の自然公園であるジオパークを地域の活性化につなげるとともに、その地形や地質に育まれた、そこに暮らす人々の暮らしや文化について、学ぶきっかけの一つとして、大変可能性のあるツールとしての認識が広まってきているものと感じます。
つまり、これまでの画一的な開発による地域振興から、地域のオリジナリティあふれる魅力を掘り起こし、それを活用する地域振興へと変わりつつあるのではないのでしょうか。
そのためには、ベースになる地質や地形はもちろんのこと、それらに育まれた自然や文化の適切な保護保全に努めていかないことには、大げさな表現をすると、ジオパーク活動の存在そのものが成り立たなくなるものと言えます。
そこで、山陰海岸ジオパーク推進協議会では、ジオサイトの保護保全について、行政や住民、そして来訪者が協力して取組んでいくことを目指して、2014年に保護保全管理計画を策定しました。
保護保全というと、一部の環境ボランティアの方の使命感や心意気に支えられて行われているもの。あるいは、法律等に基づいて、犯してはならないものとして禁止されていることを、行政が監視等を行うものというイメージが強いものと思われます。
山陰海岸ジオパークエリア内でも、これまでから、国の天然記念物で、国立公園の特別保護地区である鳥取砂丘での外来種の除草活動や、鳴砂の浜として知られる琴引浜での清掃作業など、多くの住民が個別の課題に対して保護保全に関わってきた事例はありますが、それらについても、まだまだ大きな輪となってはいないものと思われます。
ただ、コウノトリの野生復帰などでは、この10~15年の間、地元自治体である豊岡市が進める環境経済戦略などにより、環境を保護する活動を持続していくために、環境保全への取組みが地域経済へも寄与する好循環を生むような取組みが進められつつあります。
具体的には、農家にとっては負担も大きい、無農薬化、冬季湛水田などが取組まれ、その田んぼで収穫されたお米が、食の安心・安全を求めるユーザーからの支持を受け、他のお米よりも高い金額でも購入されるなど好循環が生まれてきています。
今回策定した保護保全管理計画においても、保護保全活動が、経済的な好循環や、学習の場としての役割を果たすことを期待しています。
【教育】
学校教育や生涯学習活動を通じて、ジオパーク学習を進め、自分たちの住む地域の魅力を再発見するとともに、それらによりもたらされている恵みについても理解を深め、それらの保護保全に取組むことが、将来的にも、住んでいる地域にめぐみをもたらしてくれることへの理解を図ることにより、主体的な保護・保全活動へとつなげる。
【地域産業】
農畜産物を始め、地域の特産品といわれる、地域の経済を牽引してきた産業が、なぜ、この地で生まれ、育まれてきたのか理解を深め、ストーリー化し、商品の高付加価値化を図り、それを育んだ地域環境の保護保全に主体的に取組む意識付けを行う。
【保護保全】
地域住民やガイドなどは、ジオサイトを訪れる機会が多いことから、日々の活動や生活において、意識してジオサイトの観察を行い、異常があれば、行政機関などへ繋いでいく。
協議会では保護保全部会員を中心に、専門家を交え、ジオサイトのモニタリングを順次行っていく。また、何か異変等を発見したときは、監督権限のある、環境省や府県などと連携を図り、適切な対応を図る。
ジオパーク活動に取組むほとんどの地域が、科学的に見て特別に重要で貴重な、あるいは美しい地質遺産を含む一種の自然公園であるジオパークを地域の活性化につなげるとともに、その地形や地質に育まれた、そこに暮らす人々の暮らしや文化について、学ぶきっかけの一つとして、大変可能性のあるツールとしての認識が広まってきているものと感じます。
つまり、これまでの画一的な開発による地域振興から、地域のオリジナリティあふれる魅力を掘り起こし、それを活用する地域振興へと変わりつつあるのではないのでしょうか。
そのためには、ベースになる地質や地形はもちろんのこと、それらに育まれた自然や文化の適切な保護保全に努めていかないことには、大げさな表現をすると、ジオパーク活動の存在そのものが成り立たなくなるものと言えます。
そこで、山陰海岸ジオパーク推進協議会では、ジオサイトの保護保全について、行政や住民、そして来訪者が協力して取組んでいくことを目指して、2014年に保護保全管理計画を策定しました。
保護保全というと、一部の環境ボランティアの方の使命感や心意気に支えられて行われているもの。あるいは、法律等に基づいて、犯してはならないものとして禁止されていることを、行政が監視等を行うものというイメージが強いものと思われます。
山陰海岸ジオパークエリア内でも、これまでから、国の天然記念物で、国立公園の特別保護地区である鳥取砂丘での外来種の除草活動や、鳴砂の浜として知られる琴引浜での清掃作業など、多くの住民が個別の課題に対して保護保全に関わってきた事例はありますが、それらについても、まだまだ大きな輪となってはいないものと思われます。
ただ、コウノトリの野生復帰などでは、この10~15年の間、地元自治体である豊岡市が進める環境経済戦略などにより、環境を保護する活動を持続していくために、環境保全への取組みが地域経済へも寄与する好循環を生むような取組みが進められつつあります。
具体的には、農家にとっては負担も大きい、無農薬化、冬季湛水田などが取組まれ、その田んぼで収穫されたお米が、食の安心・安全を求めるユーザーからの支持を受け、他のお米よりも高い金額でも購入されるなど好循環が生まれてきています。
今回策定した保護保全管理計画においても、保護保全活動が、経済的な好循環や、学習の場としての役割を果たすことを期待しています。
【教育】
学校教育や生涯学習活動を通じて、ジオパーク学習を進め、自分たちの住む地域の魅力を再発見するとともに、それらによりもたらされている恵みについても理解を深め、それらの保護保全に取組むことが、将来的にも、住んでいる地域にめぐみをもたらしてくれることへの理解を図ることにより、主体的な保護・保全活動へとつなげる。
【地域産業】
農畜産物を始め、地域の特産品といわれる、地域の経済を牽引してきた産業が、なぜ、この地で生まれ、育まれてきたのか理解を深め、ストーリー化し、商品の高付加価値化を図り、それを育んだ地域環境の保護保全に主体的に取組む意識付けを行う。
【保護保全】
地域住民やガイドなどは、ジオサイトを訪れる機会が多いことから、日々の活動や生活において、意識してジオサイトの観察を行い、異常があれば、行政機関などへ繋いでいく。
協議会では保護保全部会員を中心に、専門家を交え、ジオサイトのモニタリングを順次行っていく。また、何か異変等を発見したときは、監督権限のある、環境省や府県などと連携を図り、適切な対応を図る。