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[MIS34-23] 過去500年間のアンダマン海沿岸環境の復元
キーワード:堆積環境, アンダマン海, 粒度分析
アンダマン海はインド洋北部に位置する縁海でベンガル湾と接している。アンダマン海の海底堆積物は主にエーヤワディ—サルウィーン川と、インドモンスーンに伴う表層流によってベンガル湾から供給される。このことからアンダマン海の沿岸環境変化の復元は人々の生活に重要な気候システムの理解に不可欠であるにも関わらず、未だ復元例はほとんどない。本研究では水深75mのアンダマン海沿岸域(15oN, 96oE,ミャンマー南西部)から得られた海洋堆積物コア(コア長:485cm)を用いてこの地域の過去500年間の堆積環境を復元した。14C年代測定結果から、深度約150〜170cm(約1600〜1750cal yr A.D)の間で堆積速度が減少していることが明らかとなった。また粒度分析の結果、深度約150〜170cmは細粒化していた。よってこの時期の河川等起源の堆積物供給量が減少したことが示唆され、陸域での降水量の減少など何らかの環境変化が反映されている可能性がある。