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[ACC28-03] 冬季モンスーン時の富山平野における降雪融解による冷却
キーワード:降雪, 融解冷却, 地上気温, 冬季モンスーン
冬季モンスーン期間の降水時に富山平野において地上気温の出現頻度分布のピークが0℃付近に観測される。降雪の融解が富山平野での冷却の主要因であると仮定し、アメダスによる1990年から2009年までの1月の時別データを用いて、沿岸(羽咋)と内陸(富山)との気温の関係を調査した。沿岸域で0~4℃の気温が観測されるときは、内陸では0℃付近の気温を維持する傾向がみられた。0?4℃の気温は雪から雨に変化する温度帯に相当する。この関係は。降水が起こりにくい状況の時は不明瞭であった。次に、観測で得られた経験式を用いて、沿岸と内陸の気温の関係を見積もった結果、観測とほぼ同じ特徴が得られた。以上の結果から、富山平野で顕著にみられる0℃付近の気温出現頻度ピークは、冬季モンスーンに伴う沿岸からの空気塊が、内陸に到達するまでに降雪の融解によって0℃付近まで冷却されることが原因であると推測される。