16:45 〜 17:00
[SCG64-13] EPR N9 50'での海底熱水孔周辺における海洋地殻の比抵抗構造について
キーワード:東太平洋海膨, MMR法, コントロールソース法, 海底熱水孔
私たちは東太平洋海膨(EPR)N9 50’の海底熱水孔周辺でMMR法による探査の結果を報告する。MMR法はコントロールソース法の一種で、海洋地殻の比抵抗構造を推定するために用いられる。200箇所の送信点から誘導される磁場は、海嶺軸上や4km離れた軸外に設置された10台の海底磁力計によって記録された。私たちは全ての磁場データから1次元の比抵抗構造を見積もり、それは異なる比抵抗を持つ3つの層からなり、それが本研究エリアの平均的な比抵抗構造を表している。最上部層は低比抵抗であり、それは高い間隙率の層を示し、2層目は高比抵抗でありダイクの層を、3層目は低比抵抗であり、それはマグマチャンバーもしくはマッシュ状のメルトゾーンをおそらく示唆している。私たちは、海洋地殻での比抵抗異常体の分布を推定するために磁場異常を導入する。磁場異常は観測された磁場データと平均的な比抵抗構造下で鉛直方向の双極子電流によって誘導される磁場の差で定義される。それぞれの海底磁力計に対する磁場異常マップは、この地域の比抵抗異常体の位置を表し、それは海底熱水活動や、小さなスケールのリッジテクトニクスに起因している可能性がある。